ちょっとかっこういいデザイン
ちょっとかっこういいデザイン

ウエアラブルチェア、文字通り「着るイス」が登場した。立って長時間、集中して作業をする人が、中腰の姿勢でも筋肉に負荷を与えず「座る」ことができ、簡単に歩き出すことも可能だという。電源なしで使えるのが特徴だそう。

名前は「archelis(アルケリス)」 。金型製作を行う神奈川県の町工場ニットーが、千葉大学フロンティア医工学センター、西村拓紀デザイン、日本高分子技研と協力して作り上げた。


どういった場面で使うかというと、「医療」らしい。長時間におよぶ外科手術などでは、立ち続ける医療スタッフなどの体幹の安定が重要になる。この製品は膝や足首の角度を固定し、スネと大腿部の広い面積をおおって体重を支える。

座って、いる?
座って、いる?

手術中の筋肉疲労を軽減し、姿勢を保持できる。また片足ずつ独立した設計で、姿勢に合わせて両足の位置を自由に取ることができる。

足を自由に開ける
足を自由に開ける

力仕事を補助する「パワーアシストスーツ(パワードスーツ)」と見た目は似ているが、下肢の姿勢保持のみに特化しており、電源は必要とせず、ケーブルもない。軽量でとりまわしがよく、手術室での確実な動作が可能という。


考えてみると、昔からあるギプスや添え木に似てもいる。

ニットーでは2016年夏頃の製品化を目指して改良試作と評価を進めているそう。