トヨタ自動車が、ハイブリッド車「PRIUS(プリウス)」の部品をかわいらしい女の子に擬人化した件が話題になっている。いわゆるアニメ、漫画「オタク」層を狙った宣伝の一環と見られる。

「PRIUS! IMPOSSIBLE GIRLS」と題した企画で、すでに公式サイトを設け、YouTubeなどに動画も公開している。エンジン、パワーコントロールユニット、ドア閉まり音にいたるまで、40種類の部品をそれぞれ個性あるキャラクターとして描き、人気の高い女性声優を配している。トレーディングカードやグッズなども用意するようだ。



ドイツの自動車メーカーであるメルセデス・ベンツなどは以前からオタク受けを意識した宣伝を展開してきたが、日本メーカーを代表するトヨタが始めた新キャンペーンはさらに激しい印象だ。早速「ねとらぼ」などのニュースサイトがはやし、紹介している。

ただし懸念もある。最近は大企業や自治体が、従来つながりの薄かった層の興味を喚起すべく相次ぎ「萌え」「オタク」を意識したキャラクター戦略をとるが、一方で受け付けない層から強烈な非難を引き起こした例もある。特に公共性の高い組織が、女性キャラクターのみに重点を置いた内容を選ぶと反発も招きやすい。

とはいえ固い印象のあるトヨタが、型破りなキャンペーンを打ち出した事実は興味深い。せっかくだから、かわいらしい女の子ばかりでなく、「イケメン」「美形」な男性キャラクターを打ち出した別のキャンペーンなども今後期待してみたいところだ。