個人でも買えるとうたった超小型衛星キット「ARTSAT KIT」が発表になった。クラウドファンディングサービス「Makuake」で申し込みを受け付けている。

東京大学と多摩美術大学の共同プロジェクトで開発し、2014年にH-IIAロケットで打ち上げた10cm四方の衛星「ARTSAT1:INVADER」がもとになっている。地球の写真を撮影したほか、姿勢角度や温度などの情報を地上に送信することに成功している。


その衛星の設計を引き継ぎ、改良を重ねて作ったのが、ARTSAT KIT。従来はオーダーメイドの人工衛星をキットとして商品化し、宇宙開発に興味のある個人でも入手可能な低価格を実現したそう。


地上との通信機能、打ち上げた人の命令を軌道上で実行する機能、カメラによる撮影機能などを備える。

これまでも海外のサイトから人工衛星キットを購入できたが、注文の煩雑さや100万円以上の価格、マニュアル類が英語であることなどの難点があった。今回の国産キットはそうした問題を解決してくれるらしい。

販売開始は8月を予定している。価格は本来80万円だが、クラウドファンディングでは1台目を40万円、次の5台を60万円、さらに10台を75万円と設定している。ちなみに1台目はすでに売れている。

なお、ここには打ち上げ費用を含んでいない。宇宙航空研究開発機構(JAXA)の無償プログラムや海外ロケットを利用してほしいそう。