軍用規格の耐衝撃性、防水性を備えた米国向けの「G’zOne Ravine 2」
軍用規格の耐衝撃性、防水性を備えた米国向けの「G’zOne Ravine 2」

カシオ計算機がかつて手掛けていた耐衝撃、防水、防塵(ぼうじん)の携帯電話「G'zOne(ジーズワン)」をなつかしむ声がまた出ている。すでに販売終了したシリーズだが、依然として根強いファンが多いようだ。

きっかけは最近、京セラが耐衝撃、防水、防塵の従来型携帯電話(フィーチャーフォン、ガラケー)を新たに出したこと。もちろんかつてのG'zOneとはデザイン、コンセプト、機能が異なり、単純な比較はしにくいとはいえ、連想する人がいるのは当然かもしれない。


G'zOneは、カシオ計算機、およびその携帯電話事業を受け継いだNECカシオモバイルコミュニケーションズ(現NECモバイルコミュニケーションズ)などが開発を進め、後にはスマートフォンに軸足を移したが、当初は強靭(きょうじん)なフィーチャーフォンを数多く出した。

2000年発売の「C303CA」
2000年発売の「C303CA」

もちろんLTE回線による高速通信やLINEのアプリケーションなどは利用できないが、2010年発売の「G'zOne TYPE-X」はWi-Fi対応、有効1,295万画素のカメラを搭載しているなど、今も古びない印象がある。

G'zOne TYPE-X、13メガカメラを搭載し、Wi-Fiにも対応していた
G'zOne TYPE-X、13メガカメラを搭載し、Wi-Fiにも対応していた

2013年を最後に新製品は出ていないが、何らかのかたちで復活する芽はあるのだろうか。

カシオ計算機に問い合わせたところ、G'zOneという商標はまだ保有している。しかしブランドを完全に終了するかどうか、あるいは逆にタブレットやウエアラブルデバイス(身に着けられる電子機器)など新たな製品として復活させるかどうかも含めて、まだ発表できる情報はないとのこと。

ただし一方で担当者は、いまだにファンがG'zOneについて時々言及する状況について「ありがたいこと」とも話しており、愛着を持っているのはうかがえた。