(出典:神戸製鋼の2013年の発表から)
(出典:神戸製鋼の2013年の発表から)

いつのまにか日本の寺や神社に、チタンの瓦(かわら)や鳥居が広まったようだ。じょうぶで傷みにくく、軽いのが特徴だ。

チタンの瓦や鳥居は、表面に「酸化被膜」といううすい膜が生じるとサビたり劣化したりしにくくなる。また屋根などをかなり軽くできるため、建物の耐震性なども高まる。大手鉄鋼メーカーなどが瓦に使えるチタン製品を販売するなどし、あちこちで採用が進んでいるもよう。


数年前、東京にある「浅草寺」が本堂の屋根をチタンに葺き替えた一件は話題になり、人気テレビ番組「和風総本家」も取り上げたので記憶に新しい人もいるかもしれない。

最近Twitterではあらためて、日本の神社や寺にチタン製品を使っているところが多いとして感心の声が挙がっている。

例えば兵庫県にある「鹿嶋神社」の大鳥居は鉄骨にチタンを組み合わせて1998年に建立。耐久性は何と1,500年で、「人類が滅んでも立ち続けているのではないか」といった冗談の種にもなっている。

Twitterでの話題について詳しくは、キュレーションサービス「togetter」などに情報(1、2)がまとまっているので参照されたい。

かつてチタンは精錬(せいれん)の難しさから希少金属(レアメタル)に数えられていたが、すっかり身近な存在になったと感じてしまう。