AlphaGo
恐るべき技量を示したAlphaGo

人工知能(AI)技術を使って生み出した、Googleの囲碁を打つコンピューターシステム「AlphaGo(アルファ碁)」。有力な人間の棋士を破り、AIの認知度を高めた立役者が、いよいよ当代最強と目される棋士と対局する。そんなうわさが広がっている。

AlphaGoは、深層学習(ディープラーニング)と呼ぶ手法を用いて囲碁を学習し、対局を重ねるほど強くなる。この3月に韓国の有力棋士、李セドル氏に勝ち、世間を騒がせた。


Googleの宣伝もあり、多くのニュースサイトが「AIが最強の棋士に勝った」と持ち上げたが、当時から有志による囲碁の世界ランキングでは中国の若き棋士、柯潔氏が1位となっており、まだ人間対コンピューターの雌雄は決していないとの意見もあった。

その柯潔氏が、いよいよAlphaGoと対局するかもしれない、といううわさが流れ、大いに話題を読んでいる。ただ対局に関する囲碁団体の幹部のコメントを、中国の通信社が伝え、それを英国のニュースサイトが取り上げ、さらには日本でも話題になり、といった伝言ゲームの感があり、本当のところははっきしない。

AlphaGo開発者のTwitterでのコメントによると「ネットのうわさに反して、まだ何も決まっていない」とのこと。


日本にとって重要な競技である囲碁。そして流行のAIとなると、気持ちははやるが、いま少し動向を見守るしかないようだ。なおAlphaGoについては、日本の有力棋士、井山裕太氏との対局を望む声もある。