任天堂の「ファミリーコンピューター」の復刻版「Nintendo Classic Mini: Nintendo Entertainment System」

米国任天堂は家庭用ゲーム機「ファミリーコンピューター」の復刻版「Nintendo Classic Mini: Nintendo Entertainment System(以下、Nintendo Classic Mini)」を米国で発売する。

「Nintendo Classic Mini」は、1985年に米国で発売された海外版のファミコン「Nintendo Entertainment System(NES)」のデザインを忠実に再現したもの。だがそのサイズは手のひらにのるほど小型化されている。このサイズであれば、普段は引き出しにしまっておき、たまに取り出して短い時間だけゲームをする、という大人の楽しみ方にも対応できるだろう。


1985年に米国で発売されたオリジナル版「Nintendo Entertainment System」
参考画像:1985年に米国で発売されたオリジナル版「Nintendo Entertainment System」
画像右端にはRCA端子が見える

ゲームは「Nintendo Classic Mini」本体内に内蔵されており、カセットを挿入するスロットは装備されない。このため、ゲームのロードができずに金属端子部に息を「フーフー」する楽しみは味わえない。内蔵されたゲームは、「スーパーマリオブラザーズ」「ゼルダの伝説」「ドンキーコング」「パックマン」「星のカービィ」など30タイトル。

パッケージに含まれているのは本体の他、本体に給電するUSBケーブルとHDMIケーブル、そしてコントローラー1個。このコントローラーは、Wiiのバーチャルコンソールでファミコンゲームを楽しむときにも使用できるそうだ。

「Nintendo Classic Mini」パッケージ(画像右)と、コントローラー単体(画像左)
「Nintendo Classic Mini」製品パッケージ(画像右)と、コントローラー単体(画像左)

米国任天堂のReggie Fils-Aime氏は報道発表で、「あらゆる世代のファンに対し、任天堂のオリジナルのシステムを再体験し、なぜみんなが任天堂のとりこになったのかを再発見する機会を提供したい」と述べている。

とはいうものの、実際にこれをもらって喜ぶのは1985年当時に小学生だった人たちだろう。米国での発売日は11月11日とクリスマス商戦をターゲットにしたもの。30代後半~50代前半の初代ファミコン世代に向けたクリスマスプレゼントにぴったりだろう。

プレゼントしてもらっても実際にゲームはしないかもしれないが、当時熱狂したゲーム機にそっくりなものが新品で手元にあるというのは、うれしいはずだ。

価格は59.99ドルで、追加のコントローラーは9.99ドル。1985年当時の価格199.99ドル(2015年の物価に換算すると475ドルに相当)に比較すると、驚くほど安い…と、当時のファンは感じるだろう。日本のファミコンの復刻版にも期待したい。