1台のスマートフォンで、4つの携帯電話回線を自在に切り替えて使える装置「SIMチャージャーデルタ」を、Cerevo(セレボ)とNTTドコモが開発した。市販に向けて、クラウドファンディングで支援を募っている。
携帯電話の回線は「SIM」という小さなカードにむすびついている。例えばスマートフォンを使っていて、ドコモの回線からMVNOと呼ばれる格安携帯の回線に切り替える場合は、いったんスマートフォン内部に差してあるSIMを抜いて、別のSIMに交換するのが普通だ。
だが今回のSIMチャージャーデルタには、初めからSIMを最大4枚まで差せるようになっている。マイクロSIM、ナノSIMというサイズの異なるカードを各2枚ずつ付けられる。
あとは専用アプリケーションなどを入れたスマートフォンと、Bluetoothで連携させれば、いちいちSIMを抜き差ししなくても、必要に応じて最大4つの回線を切り替えられる。
高速、大容量、高額なドコモの回線と、低速、小容量、低額なMVNOの回線を時と場合によって使い分ける、あるいはMVNOを4回線そろえて、月々の通信量上限に達したら次々切り替えてゆくとか、使い道は色々考えられる。
または海外旅行の際、SIMチャージャーデルタに各国の携帯電話会社のSIMを差しておけば、移動中にいちいち交換をしなくても快適にスマートフォンが利用できる。
SIMチャージャーデルタは1度のUSB充電で1か月は動作するため、かばんに入れっぱなしにしておけるそう。
クラウドファンディングサービス「Makuake」で支援を募集中。2017年3月に発売する予定だ。