日産、チタンフレームのトライクを英国パラリンピック選手向けに開発

日産は英国スポーツ研究所(English Institute of Sport:EIS)と協働して、チタンフレームの軽量で空力特性に優れたトライクを開発した。パラリンピックで3度金メダルに輝いたDavid Stoneさん向けに設計された3輪自転車。

日産、チタンフレームのトライクを英国パラリンピック選手向けに開発

日産はフレームにチタンを採用。これにより、Stoneさんがこれまで乗っていたスチール&カーボン製トライクと比較して18パーセントの軽量化に成功した。日産は、GT-R Nismoエキゾーストシステムの素材と、開発で採用された手法をこのチタンフレーム開発にも投入して軽量化を実現したという。


日産は、GR-Rドライバーが軽量化されたボディと優れた加速性能に気付くのと同様に、Davidさんも新しいトライクがスタート時の加速性能やコーナーからの立ち上がりが向上しているのに気付くはずだと述べている。

スティールをチタンに替えたことでフレーム硬度が増し、Stoneさんがペダルを漕ぐパワーは以前の自転車に比べ、より効率良く路面に伝達できるようになった。

日産、チタンフレームのトライクを英国パラリンピック選手向けに開発

また、以前David Stoneさんが乗っていたトライクは、一般的な自転車にスティール製のトライク改造キットを結合したものだった。このためムダが多く、重量もあった。日産はStoneさんの新たなマシンを最初からトライクとして設計し、デュアルホイールドライブシステムを組み込んだ。このシステムでは両輪がペダルからの駆動力を受けられるが、クルマのディファレンシャルのように、個々にフリーホイール化できる。

David Stoneさんは、日産の開発したトライクについて次のように述べている。

「私専用の、オーダーメイドの自転車を制作するエンジニアリングエキスパートチームの協力を得られるとは想像もしていなかった。リオで新しいトライクに乗るのを楽しみにしているし、できれば、英国の人々を誇らしい気持ちにさせたい」

日産、チタンフレームのトライクを英国パラリンピック選手向けに開発