ドローンをロボット化する「S.L.A.M.dunk」

フランスのドローンメーカーParrotと、Ubuntuの開発を支援する英国Canonicalは共同で開発キット「S.L.A.M.dunk」を開発した。UbuntuとRobot Operating System(ROS)が搭載されており、自動操縦で飛行するドローン(=飛行ロボット)の開発環境を提供する。

ドローンをロボット化する「S.L.A.M.dunk」
自動操縦ドローンの開発環境を提供する「S.L.A.M.dunk」
ジェットスクランダーに似ている?

「S.L.A.M.dunk」には魚眼カメラが装着されており、障害などを認識し、自発的にそれらを避けて飛行するプログラミングを可能にしている。カメラの他に、超音波センサー、磁気計、気圧計も搭載されており、これらはドローンをロボット化するのに貢献する。


Canonicalによれば、UbuntuとROSの組み合わせは、現在もっとも人気の高いロボット開発環境だという。この2つを搭載したことで、開発者は使い慣れた環境で飛行ロボットの開発に取り組むことが可能になったとしている。

「S.L.A.M.dunk」の重さはわずか140グラム。この中に上述のカメラなどの他、モバイルプロセッサNVIDIA Tegra K1が組み込まれており、振るバージョンのUbuntu 14.04を稼働可能にしている。

HDMIなどの各種ポートも用意されていて、「S.L.A.M.dunk」にモニター、マウス、キーボードを接続すれば、Ubuntu 14.04コンピューターとして利用可能だ。これはロボットの飛行テストと、テスト結果をもとにしたプログラム修正を繰り返す開発サイクルに、理想的な環境を提供できる。

「S.L.A.M.dunk」は年内に販売開始される予定。正直なところ筆者はドローンにはあまり興味がないのだが、Ubuntuでコントロールされたドローンが空を飛ぶという事実には、少しわくわくしてしまった。

ドローンをロボット化する「S.L.A.M.dunk」
「スクランダー・クロス!」