うまい棒の好みを当てる人工知能技術
なぜ、うまい棒なんだ

NECは人工知能(AI)技術を駆使して、「うまい棒」の好みを当てるシステムを開発した。

その名も「AI活用味覚予測サービス」。NECが研究開発を進めるAI技術のひとつ、「異種混合学習」を応用している。


異種混合学習とは、多種多様なデータから「規則性」を見つけ、それをもとに次に起こることを予測する。人間では困難な複雑な予測もでき、その根拠をはっきり示せるのが特徴。天候、曜日、時間、気温などをもとにスーパーで食品の売れゆきを予測し、在庫切れや廃棄などを減らす、といった用途がある。

異種混合学習を採用
異種混合学習という、多様なデータから「規則性」を見つける技術を採用

だがNECはそれを「うまい棒」の好みを当てるために使った。

スマートフォンやタブレット、PCから誰でも参加でき、「見て癒される動物は?」「行きたい国は?」などと一見うまい棒とは関係なさそうな質問に選択方式で答えてゆくと、最後に15種類のうまい棒のフレーバーからぴったりの1種類があらわれる。精度については、試した人個々の判断にゆだねたいところ。

ちなみに、うまい棒のメーカーであるやおきんと協力し、正式に許可をとったうえで実施している。かといって、うまい棒のプロモーションではないそう。

一体なぜ作った、という疑問が浮かぶが、NECの広報にぶつけると「先進的で身近な活用例になると思った」「ユニークなデモになると考えた」といった理由だそう。開発担当者がうまい棒が好きだからではないか、私情が入っているのではないかと重ねて尋ねると「特にそういうことはない」ときっぱりした返事だった。

ちなみに、このシステムはうまい棒だけではなく、さまざまな企業のマーケティングなどに応用できるそう。