ウェザーニューズが2017年シーズンの「第二回スギ・ヒノキ花粉飛散傾向」を発表

ウェザーニューズは2017年シーズンの「第二回スギ・ヒノキ花粉飛散傾向」を発表した。飛散パターンは2016年シーズンが「ダラダラ継続型」だったのに対し、2017年シーズンは「メリハリ型」となる可能性があるとしている。

■花粉飛散傾向

◆飛散開始・飛散パターン予想
~九州や関東の早い所では2月初めから、飛散パターンは「メリハリ型」~
スギの雄花は、冬の寒さを経験することで休眠から目覚め(休眠打破)、寒さがピークを過ぎて段々と暖かくなると、花粉を飛ばし始める。このため、冬の適度な寒さと春の気温の上昇が、飛散開始のタイミングを左右する。


2017年シーズンは、花粉の飛散開始時期に影響する12月末~2月の気温は平年並となる所が多く、西日本の一部では平年よりやや低くなる予想。このため、休眠打破がきちんと行われ、2017年のスギ・ヒノキ花粉の飛散開始時期は、全国的に平年並となる予想。

ウェザーニューズが2017年シーズンの「第二回スギ・ヒノキ花粉飛散傾向」を発表

飛散パターンは、暖冬の影響を受けた2016年シーズンは東日本を中心に「ダラダラ継続型」だったのに対し、2017年シーズンは「メリハリ型」となる可能性がある。暖かくなると一気に飛散量が増える恐れがあるため注意が必要。

早ければ2月初めには九州や関東で飛散が始まり、2月中旬には近畿や東海など西~東日本の広範囲で、2月下旬には北陸や東北南部でも飛散が始まる予想。ただ、飛散開始時期は1月末以降の寒さが緩むタイミングに大きく左右されるため、花粉シーズンが近づいてから再度、最新の情報を確認されたい。

◆飛散ピーク時期
~西~東日本ではスギ花粉は3月上旬~中旬、ヒノキ花粉は3月下旬~4月中旬~
スギ花粉のピークは、九州など早い所では2月下旬から、東~西日本の広範囲では3月上旬~中旬、東北で3月下旬~4月上旬の予想。3月が終わりに近づくとスギ花粉のピークは越え、代わって西日本からヒノキ花粉が増えてくる。九州や東海、関東では3月下旬~4月上旬、中国や四国、近畿では4月上旬~中旬にヒノキの花粉飛散量がピークとなる予想。

◆飛散量予想
~全国平均で平年の1.2倍、2016年の4.4倍に~
2017年のスギ・ヒノキ花粉のシーズン飛散量は、広範囲で平年(2008~2016年平均)よりやや多い~多くなる予想。特に西日本を中心に予想飛散量が平年の1.3~1.5倍となるエリアが目立っている。一方、関東では平年並~少なくなる予想。

また、全国的に花粉飛散量が少なかった2016年と比べると、西日本を中心に4~10倍以上となるエリアもある予想。西日本では広範囲で3年ぶり、特に京阪神などでは4年ぶりの大量飛散となる恐れがある。

ウェザーニューズが2017年シーズンの「第二回スギ・ヒノキ花粉飛散傾向」を発表


■エリアごとの花粉飛散傾向

◆北海道(シラカバ花粉)
シラカバ花粉の飛散開始時期は、道南など早い所では4月中旬、その他は4月下旬の予想。ピークは、道南や道央ではゴールデンウィークの頃、道北や道東では5月中旬で、6月に入ると段々と飛散量は少なくなる見込み。シラカバ花粉は寒さによる休眠打破がきちんと行われるため、春本番の暖かさになると一気に飛散量が増える恐れがあるので、注意が必要。

ウェザーニューズが2017年シーズンの「第二回スギ・ヒノキ花粉飛散傾向」を発表

また、夏の天候や飛散量の傾向から、シラカバ花粉飛散量は平年の1.28倍、2016年の2.57倍となる予想。

◆東北北部
3月になると段々と寒さが緩み、太平洋側から花粉シーズンに入る予想。ただ、2月中でも季節外れの暖かさが訪れると、飛散開始のタイミングが早まる可能性があるので、注意が必要。その後4月上旬にピークを迎える見込み。

ウェザーニューズが2017年シーズンの「第二回スギ・ヒノキ花粉飛散傾向」を発表

飛散量は平年の1.28倍、2016年シーズンの1.25~3.29倍になると予想され、特に風が強い日は大量飛散の恐れがある。

なお、東北北部で春に多く飛散するのはスギ花粉で、ヒノキ花粉はほとんど飛散しない。

◆東北南部
2月下旬から段々と寒さが緩み、太平洋側から花粉シーズンに入る予想。ただ、2月中旬でも季節外れの暖かさが訪れると、飛散開始のタイミングが早まる可能性があるので注意が必要。その後3月下旬にピークを迎える見込み。

ウェザーニューズが2017年シーズンの「第二回スギ・ヒノキ花粉飛散傾向」を発表

飛散量は平年並~1.28倍、2016年シーズンの2.64~3.48倍と予想され、特に風が強い日は大量飛散の恐れがある。

なお、東北南部で春に多く飛散するのはスギ花粉で、ヒノキ花粉はほとんど飛散しない。

◆関東
この冬は平年並の寒さとなって休眠打破がきちんと行われるため、2月に入って寒さが緩むタイミングで花粉が飛び始め、平年並の2月上旬に花粉シーズンに入る予想。暖かくなると一気に飛散量が増加する恐れがあるので注意が必要。その後3月上旬~中旬にスギ花粉、3月終わり~4月上旬にヒノキ花粉のピークを迎える見込み。

ウェザーニューズが2017年シーズンの「第二回スギ・ヒノキ花粉飛散傾向」を発表

飛散量は平年並~少ない予想だが、2016年シーズンの1.33~2.95倍となる見込み。特にピーク時は大量飛散の恐れがあるため、昨シーズンよりつらく感じられる可能性がある。


◆北陸・甲信北部(長野県北部)
2月に入って寒さが緩む日が段々と増えると、スギの雄花が開き始め、平年並の2月下旬に飛散開始となる予想。ただ、2月中旬でも季節外れの暖かさが訪れると、飛散開始タイミングが早まる可能性がある。その後3月中旬~下旬にスギ花粉、4月中旬にヒノキ花粉のピークを迎える見込み。

ウェザーニューズが2017年シーズンの「第二回スギ・ヒノキ花粉飛散傾向」を発表

飛散量は平年並~1.41倍、2016年シーズンの3.01~5.45倍と多い予想で、特にピーク時は大量飛散の恐れがあり、昨シーズンよりつらく感じられる可能性がある。

なお、例年、北陸で春に飛散するのは主にスギ花粉で、ヒノキ花粉は少ない傾向にある。

◆東海・甲信南部
この冬は平年並の寒さとなって休眠打破がきちんと行われるため、花粉シーズンの開始時期は平年並の見込み。静岡県など早い所では2月初め、その他は2月中旬に花粉シーズンに入る予想。暖かくなると、一気に飛散量が増加する恐れがあるので、注意が必要。その後、早い所では2月下旬から増え始めて、3月上旬~中旬にスギ花粉のピークを迎え、3月終わり~4月上旬にヒノキ花粉のピークを迎える見込み。

ウェザーニューズが2017年シーズンの「第二回スギ・ヒノキ花粉飛散傾向」を発表

飛散量は平年の0.89~1.28倍、2016年シーズンの2.07~6.95倍と多い予想で、特にピーク時は大量飛散の恐れがあり、昨シーズンよりつらく感じられる可能性がある。

◆近畿
この冬は平年並の寒さとなって休眠打破がきちんと行われるため、花粉シーズンの開始時期は平年並となる見込み。南部の早い所では2月初め、その他は2月中旬に花粉シーズンに入る予想。暖かくなると、一気に飛散量が増加する恐れがあるので、注意が必要。その後3月上旬~中旬にスギ花粉、4月上旬~中旬にヒノキ花粉のピークを迎えるとみられている。

ウェザーニューズが2017年シーズンの「第二回スギ・ヒノキ花粉飛散傾向」を発表

飛散量は平年の1.11~1.47倍、2016年比では10倍以上と非常に多くなる所もある予想で、特にピーク時は大量飛散の恐れがある。2014~2016年は飛散量が平年並か比較的少ない年が続いたが、2017年はここ数年に比べて症状がつらく感じられる可能性が高い。

◆山陰
この冬は平年並~やや寒い冬となって休眠打破がきちんと行われるため、花粉シーズンの開始時期は平年並で、2月下旬には花粉シーズンに入る予想。暖かくなると、一気に飛散量が増加する恐れがあるので、注意が必要。その後3月中旬にスギ花粉、4月上旬~中旬にヒノキ花粉のピークを迎える見込み。

ウェザーニューズが2017年シーズンの「第二回スギ・ヒノキ花粉飛散傾向」を発表

飛散量は平年の1.39~1.47倍、2016年シーズンの5.56~6.37倍と非常に多くなる予想で、特にピーク時は大量飛散の恐れがある。2014~2016年は飛散量が比較的少ない年が続いたが、2017年はここ数年に比べて症状がつらく感じられる可能性が高い。

◆山陽
この冬は平年並の寒さとなって休眠打破がきちんと行われるため、平年並の時期に花粉シーズンに入る見込み。山口県西部の早い所では2月初め、広い範囲では2月中旬に花粉シーズンに入る予想。暖かくなると、一気に飛散量が増加する恐れがあるので、注意が必要。その後3月上旬~中旬にスギ花粉、4月上旬~中旬にヒノキ花粉のピークを迎える見込み。

ウェザーニューズが2017年シーズンの「第二回スギ・ヒノキ花粉飛散傾向」を発表

飛散量は平年の1.37~1.48倍、2016年シーズンの2.12~4.78倍と多くなる予想で、特にピーク時は大量飛散の恐れがある。2015~2016年は飛散量が比較的少ない年が続いたが、2017年はここ数年に比べて症状がつらく感じられる可能性が高い。


◆四国
この冬は平年並の寒さとなって休眠打破がきちんと行われるため、花粉シーズンの開始時期は平年並の見込み。愛媛県や高知県の西側の早い所では2月上旬、広範囲で2月中旬に花粉シーズンに入る予想。暖かくなると、一気に飛散量が増加する恐れがあるので、注意が必要。その後3月上旬~中旬にスギ花粉、4月上旬にヒノキ花粉のピークを迎える見込み。

ウェザーニューズが2017年シーズンの「第二回スギ・ヒノキ花粉飛散傾向」を発表

飛散量は平年の1.31~1.48倍、2016年比では4~6倍と非常に多い予想で、特にピーク時は大量飛散の恐れがある。2015~2016年は飛散量が比較的少ない年が続いたが、2017年はここ数年に比べて症状がつらく感じられる可能性が高い。

◆九州北部
この冬は平年並の寒さとなって休眠打破がきちんと行われるため、花粉シーズンの開始時期は平年並の予想。早い所で2月初めからで、2月上旬のうちには広範囲で花粉シーズンに入る。暖かくなると一気に飛散量が増加する恐れがあるので、注意が必要。その後2月下旬~3月上旬にスギ花粉、3月下旬~4月上旬にヒノキ花粉のピークを迎える見込み。

ウェザーニューズが2017年シーズンの「第二回スギ・ヒノキ花粉飛散傾向」を発表

飛散量は平年の1.32~1.49倍、2016年比では10倍以上と非常に多くなる所もある予想で、特にピーク時は大量飛散の恐れがある。2015~2016年は飛散量が比較的少ない年が続いたが、2017年はここ数年に比べて症状がつらく感じられる可能性が高い。 

◆九州南部
この冬は平年並の寒さとなって休眠打破がきちんと行われるため、花粉シーズンの開始時期は平年並の予想。早い所で2月初めからで、2月上旬のうちには広範囲で花粉シーズンに入る。暖かくなると一気に飛散量が増加する恐れがあるので、注意が必要。その後2月下旬~3月上旬にスギ花粉、3月下旬~4月上旬にヒノキ花粉のピークを迎える見込み。

ウェザーニューズが2017年シーズンの「第二回スギ・ヒノキ花粉飛散傾向」を発表

飛散量は平年の1.32~1.43倍、2016年シーズンの4.82~7.24倍と非常に多い予想で、特にピーク時は大量飛散の恐れがある。2015~2016年は飛散量が比較的少ない年が続いたが、2017年はここ数年に比べて症状がつらく感じられる可能性が高い。