Tizen(タイゼン)。かつてiPhoneやAndroidスマートフォンと肩を並べる「第3」の選択肢として期待がかかっていたが、今はあまり話題にならない。だが新機種はまだ登場している。サムスン電子が開発した「Z4」だ。
タイゼンは2011年に登場。PCなどの中身として動作するOS「Linux」をもとにスマートフォンでも使えるよう開発したものだ。サムスンやNTTドコモなどを中心に採用の機運が盛り上がったが、先行するAndroidなどに比べ時流に乗りきれず、日本ではこれといった機種が出ないまま尻すぼみになった。
だが誰もが忘れそうになるたびに、海外でぽつぽつと新製品が出続ける。サムスンの「Z」シリーズは、主にインドなどで販売中。Z1とZ2が2015年、Z3が2016年に登場し、このほどZ4が披露となっている。
Z4は音声操作や顔認識による自動シャッターといった自撮り(セルフィー)向けの機能が充実しており、500万画素の前面カメラを備える。またデュアルフラッシュ付きで500万画素の背面カメラを搭載し、被写体が遠く離れていても鮮明な写真を残せるという。
OSはTizen 3.0。LTE回線で高速通信ができ、CPUはクアッドコア(1.5GHz)、メモリー容量は1GB。
ディスプレイは4.5型WVGA(480×800ドット)。重さは143g。バッテリー容量は2,050mAhだが電源管理機能により長時間の稼働が可能だという。曲面ガラスを組み込んだ片手で持ちやすい形状で、本体カラーはブラック、ゴールド、シルバーの3種類となっている。
ちなみに米国カリフォルニア州で5月16~17日に開くイベント「Tizen Developer Conference」でも展示する。
会場はサンフランシスコのヒルトンサンフランシスコユニオンスクエアと、なかなか気合が入っている。オープンソースを愛する人やモノのインターネット(IoT)機器メーカーまで幅広い層の参加を見込んでいるとか。