夜遅くまで残業していなか調べるドローン
大成などが開発。あらためて話題に。

会社員の健康管理のため、夜遅くまで残業していないかオフィスを巡回して調べるドローン(無人航空機)が話題だ。「T-FREND」という。

大成、ブルーイノベーション、東日本電信電話株式会社千葉事業部の3社が開発した。3月の発表時に多数のニュースサイトが取り上げ、ドローン好きのあいだで話題になったが、6月に入ってあらためて幅広い層の注目を浴びている。やはり残業は多くの人にとっての関心事なのだろうか。


T-FRENDでは、カメラを搭載したドローンがあらかじめ企業が指定した時間、ルートを全自動で定期的に飛行する。規定を超えて深夜に仕事している社員などを発見すると退勤をうながし、同時に執務スペースのセキュリティ管理も行う。

撮影した映像はクラウドと呼ぶインターネットにつながったコンピューター環境に安全措置を施したうえで格納するので、後日管理者が手軽に把握できる。衛星による測位システムであるGPSを使わず、屋内でドローンが自らの位置を推定するシステムを備えているとのこと。

天井などに監視カメラを固定するよりも死角が少ない。また人間の警備員による巡回はどうかというと、従来は廊下やエレベータホールなどの共用部が主体で、オフィスなどの専用部は施錠確認のみがほとんど。いちいち鍵を開けて中をすべて調べてまわるとなると、コストが大きくなる。ドローンであればこうした問題への対処になるかもしれない。

大成などは10月にも実用化をめざしている。