ヤマハ、モトクロス競技用「YZ450F」に2018年モデル

ヤマハはモトクロス競技用バイクのトップエンドモデル「YZ450F」の2018年モデルを8月30日に発売する。「IGNITE OFF-MANIA'S DESIRE !」をコンセプトに、新スペックエンジン、新設計フレームを採用した。

■主な変更点

◆パワー感を向上させたパワーユニット
1.吸気ポート、ピストン、カムプロフィールなどを一新したエンジン
優れたパワーフィーリングを引き出すため、吸気ポートを新設計するとともに12.8:1の高圧縮比を支える新燃焼室を採用。新作軽量アルミ鍛造ピストンは、天面部リブ形状をチューニングして強度を確保、かつ質量を低減。ピストンピンにはDLCコートを施しフリクションロス低減を図った。カムプロフィールは吸排ともハイリフト化し、バルブタイミングを最適化。FIセッティングとの統合で優れた性能を引き出している。

ヤマハ、モトクロス競技用「YZ450F」に2018年モデル

2.ミッションへの新仕様の織り込み
プレッシャープレートは、センターリブの形状を変更して軽量化を図りつつ、剛性を確保、良好なミート感を引き出した。クラッチプレートは、両面に研削を施し駆動力の伝達ロスを低減。トランスミッションは、2~4速の歯幅を約1ミリ拡大し信頼性を向上させながら、あわせてシフターストロークを1ミリ減らし、ドッグ形状もチューニング、良好なシフト操作感をもたらしている。

◆旋回性、走破性の向上
1. 高剛性、軽量化を行った新設計フレーム
新設計のバイラテラルビーム・フレームを採用した。タンクレールをストレート化しテンションパイプ配置を最適化している。縦・横・捻れ剛性値は平均約15%向上、エンジン搭載角変更(後傾8.2度→6.2度)、懸架位置変更、懸架ブラケット最適化などの変更が加わり優れたギャップ走破性、旋回性、操縦安定性を支えている。その他、前後リム、ハンドル、ドライブチェーンなど細部の軽量化を施した。

ヤマハ、モトクロス競技用「YZ450F」に2018年モデル

2. サスペンションの仕様最適化
フロントフォークのシリンダー径は24ミリから25ミリに拡大しオイル流量をアップ。中速域での減衰発生を受け持つミッドスピードバルブには、微量のオイル流量にも対応するリーフスプリングを新たに織り込み低速での良好な減衰感をもたらしている。リアのショックアブソーバーには、高い疲労強度特性をもつコイルスプリングを採用して軽量化。サブタンク容量も増やし減衰力の安定化を図った。良好なショック吸収性と駆動力を支える。

3. レース中での始動を容易にするセルフスターター
レース中での始動、再始動の容易化を図るためヤマハモーターサイクル初となる軽量リチウムイオンバッテリーを電源とするセルフスターターを採用した。小型設計のトルクリミッターをプライマリーギアにオフセット配置する独創設計により、マス集中・軽量化・コンパクト化も達成。スターター装着ながらクランクケースは従来と同サイズとなっている。またメインスイッチレス設計として始動容易化を図った。

ヤマハ、モトクロス競技用「YZ450F」に2018年モデル
スターターシステム比較
画像左が2017年YZ450F、画像右が2018年YZ450F

4. スマートフォンアプリで、きめ細かいエンジンセッティングを可能に
ユーザーの好みやコース状況に応じてエンジンセッティングができるパワーチューナーは、2018年モデルではスマートフォンアプリでセッティング可能なシステムとした。セッティングの精度も向上させ、燃料噴射/点火時期のマップは、従来モデルの「3×3」から「4×4」の格子へと細分化。ビジュアルでの表示も可能とした。また各格子に設定できる数値も任意に選べるため、狙った回転域でのきめ細かなセッティングも可能となった。その他、レースログや故障診断コードの表示、リアルタイム車両状況チェック、バックアップ機能、作成したマップやレースログをユーザー同士で簡単にシェアできる機能なども備えている。

ヤマハ、モトクロス競技用「YZ450F」に2018年モデル

5.スタイリング
2018年モデル「YZ450F」のデザインコンセプトは“意のままに操る快感”。「YZ450F」のシンボルであるホリゾンタルラインを進化させ強調し、連続したバンプの走行でも頭の位置を動かさず滑らかに走行するライダーのイメージを、新シート、低く設定したリアフェンダー位置などのバランスを整えて表現した。また、新設計フロントダクトのデザインは、前方吸気を可視化する考え方を受け継ぎながら、ライダー視線でフロントまわりに軽快な印象を感じられる造形処理とした。サイドカバーは、ポリアミド樹脂(PA)を新たに投入、ライダーアクションをサポートし、マシンがライダーにあわせてくれるような自由自在なフィーリングを実現している。この他、リブ構造を取り入れたフロントフェンダーなどの採用で力強さを表現した。

ヤマハ、モトクロス競技用「YZ450F」に2018年モデル

ヤマハ、モトクロス競技用「YZ450F」に2018年モデル

ヤマハはまた「YZシリーズ」の他の5機種(「YZ250F」「YZ250」「YZ125」「YZ85LW」「YZ85」)の2018年モデルも8月30日に発売する。

「YZ250F」「YZ250」「YZ125」「YZ85LW」「YZ85」は、カラーリング&グラフィックデザインを一新。トップエンドモデル「YZ450F」とのデザインリレーションを行った。

ヤマハ、モトクロス競技用「YZ450F」に2018年モデル
トップエンドモデル「YZ450F」とのデザインリレーションを行った「YZ85LW」

「YZシリーズ」2018年モデルは「ヤマハオフロードコンペティションモデル正規取扱店」で、2017年6月13日から12月10日の期間限定で予約を受け付けて販売する。価格は「YZ450F」が101万5,200円、「YZ250F」が77万7,600円、「YZ250」が72万3,600円、「YZ125」が61万5,600円、「YZ85LW」が39万9,600円、「YZ85」が38万8,800円(価格はいずれも消費税込み)。