ビットコインの乱高下
(出典:bitFlyer)

仮想通貨「Bitcoin(ビットコイン)」にとってもはや乱高下こそが日常と言っていい。ほかの通貨や株式であれば、暴騰や暴落と呼ぶべき変動が毎日のように起きる。

続く急伸により9月3日に1ビットコインが56万円台まで達したが、その後崩れはじめ、一進一退を続けながら15日には一時31万円台にまで低下した。


背景にあるのは、中国による仮想通貨の取り締まり方針だ。中央銀行である中国人民銀行(PBoC)は9月初旬、これまでの調査結果などをもとに、新規仮想通貨による資金調達(ICO)を明確に禁止する方針を打ち出した。

結果、ビットコインをはじめとする仮想通貨はいったん暴落したものの、「PBoCのICO禁止は既存の仮想通貨取引には大きな影響を与えない」という楽観論とともに再び上昇に転じた。

ところが中国政府の方針は当初の想定より厳格で、同国内で仮想通貨と通常の通貨との交換などを行う「取引所」をすべて閉鎖させるつもりだとの報道が伝わるとまた動揺する。

対抗するように「まだ公式な決定ではなく、取引所の営業は続いている。大きな影響はない」といった楽観論も出たものの、実際に大手取引所のひとつ「BTCC」が9月30日に一時取引停止を行うと発表すると、暴落の流れとなった。ただし、あくまで「BTCCの判断は自主的なもの」であると指摘する声もある。

ビットコインの価格はその後、一時38万円台まで反発するなど、依然としてめまぐるしい。もっともTwitterで以前から仮想通貨に親しんでいる人のあいだでは「これぞビットコイン」と笑い飛ばす声もある。