ビットコインのイメージ

仮想通貨「Bitcoin(ビットコイン)」が過去最高値を更新した。10月中旬には1ビットコインが日本円50万円を超えさらに拡大。このほど米国ドルでも5,000ドルの大台を突破している。

ビットコインをはじめとする仮想通貨への投機については、中国などの政府が問題視し、現実の通貨との交換を行う「取引所」を規制しつつある。しかし、もともと政府や中央銀行による管理を必要とせず、理論上は誰でもコンピューターの計算によって発行(採掘)でき、流通も既存の金融網に依存しないとあって、一部の国が強権を発動して抑え込もうとするだけでは、世界全体で見ると効果が限られる。


こうしたなか、ビットコインをはじめとする仮想通貨は「バブル」とまがう伸びを続けている。取引に参加する人々も次第に自信を増し、9月の中国による規制こそ一時下落につながったが、その後韓国、ロシアなどが相次いで発表した規制に大きな反応はない。

ビットコインはどこまで上昇するのかについては、日本円にして100万円、米国ドルにして1万ドルも通過地点に過ぎないといった強気な意見が出ている。

他方で監視がゆるいビットコインには、北朝鮮が経済制裁を逃れる手段として生かそうとしているとの報道もあるほか、テロリストや犯罪組織がマネーロンダリング(資金洗浄)に利用しているとの噂も絶えない。いずれ欧米当局なども新たなルール作りを進めるとの観測から、今後の影響を懸念する声も聞こえる。