ビットコインゴールドのイメージ

仮想通貨「Bitcoin(ビットコイン)」が10月25日に再び分裂し、新通貨「Bitcoin Gold(ビットコインゴールド)」が誕生する可能性が高まっている。その際サイバー攻撃に対する懸念があるとして、仮想通貨と現実の通貨の交換などを手掛ける取引所が警戒している。

ビットコインゴールドが誕生した場合、どのように扱うべきかは取引所によって異なる。日本で営業するZaif(ザイフ)は10月20日時点の判断としてビットコインゴールドの付与、入出金、取引は行わないとした。


理由の1つとしてサイバー攻撃の懸念を挙げる。ビットコインゴールドは「Replay Attack(リプレイ攻撃、反射攻撃)」という手法に対する保護、対策が不十分な可能性があるとしている。

リプレイアタックについては、前回の分裂で誕生したBitcoin Cash(ビットコインキャッシュ)についても一時取沙汰があったが、結局大きな問題は起きなかった。しかしZaifではビットコインゴールドについて慎重な姿勢を示している。

またコンピューターの計算によって通貨を発行(採掘)する個人や企業、いわゆる「マイナー」が十分に集まらず、基盤となる「ブロック」が継続的、安定的に生成できない可能性もあり、さらに脆弱性によって資産保全が確実に行えない恐れもあるとしている。

ただし、もし、そうした懸念がすべて解消すれば、Zaifでもビットコインゴールドの取り扱いをあらためて検討するとしている。

なおZaifでビットコインを管理している人の残高は、分裂時点での記録「スナップショット」を保持し、ビットコインゴールドの付与の如何にかかわらず、Zaifが保管以外の目的で意図してビットコインゴールドを移動したり処分して他通貨に交換するようなことはしないとしている。