ビットコインゴールドのイメージ

仮想通貨「Bitcoin(ビットコイン)」から分岐(ハードフォーク)により誕生した新通貨「Bitcoin Gold(ビットコインゴールド)」だが、その取り扱いに日本の大手取引所が慎重な姿勢を示している。

ビットコインゴールドは10月24日に発生。すでに1週間以上が経過しているが、取引所の1つ、bitFlyerはいまだ用心深い対応をしている。


理由は11月2日になっても通貨の基盤となる「ブロックチェーン」が稼動しておらず、それを構成する「ブロック」が安定して生成しているのか不明な状況にあることだ。

bitFlyerはもともと、ビットコインゴールドのブロックチェーンが稼働したあと、ブロックの安定生成を確認したうえで判断を下すつもりだった。結果、もしビットコインからの分岐が恒久的で、資産保護などに問題がないと判断した場合には、bitFlyerでビットコインを管理している人にその量に応じてビットコインゴールドを付与し、売買、預入、送付なども始める予定もあった。

ところがビットコインゴールドは目下、最初の条件を満たしていない状況だ。

ビットコインゴールドをめぐっては、分岐による新通貨の誕生で一部の関係者が利益を得る目的の「投機的ハードフォーク」ではないかとちまたに批判が出ており、「All that glitters is not gold.(光るものすべて金ならず)」のことわざを引いて贋金になぞらえた皮肉も聞こえる。はたして広がった疑念をぬぐい去り、価値を示せるかどうか、まずブロックチェーンの稼働を待たねばならない。