「BikinTime」は、シンプルで低価格な電動アシスト自転車。フランス パリに本拠を置くVelairが開発した。
上質なパーツを採用しつつ、不要なものは排除。これにより、シンプル&シックなデザインと、低価格を両立させた。
シンプル&シックなデザインを実現
一見、普通のクロスバイクにしか見えないルックス。リアホイール内に組み込んだハブモーターと、サドルバッグに見えるバッテリーによってこれを実現している。
電動アシストに見えないルックスを実現
バッテリーは取り外しが可能。45分の充電で80%までの充電が可能だ。フル充電すると、50キロのアシストができる。
室内で充電できる
モーターもバッテリーも自転車の後ろに集中してしまっている。リアヘビーなこの構造は、例えば自転車を担いで階段をのぼる際に不利ではないだろか?これについてVelairのCEOであるJacques AMZALLAG氏に尋ねたところ、「確かに重心は後ろにあるが、BikinTimeの重量は16キロと軽量なため、担いでのぼってもそれほど負担にはならない」との回答を得た。片手でハンドルを抑えておけば、スムーズに階段を上りやすいとのこと。
左手でハンドルを押さえるとスムーズ
変速機の付かないシングルスピードの自転車。だが40Nmのモーターにより、坂を変速機なしでもパワフルにのぼれるという。また、モーターのアシストで漕ぎだしも軽快だそうだ。
その他、速度などを表示できるLCDパネルやスマートフォンに充電できるUSBコネクタなど、いまどきの電動アシスト自転車に付いている機能はほぼすべて搭載された。
男性向けの「STRAIGHT」モデルと、女性向けの「CURVE」モデルが用意されている。両者はフレーム形状が違う他、バッテリーボックスの形状も異なっている。
Velairは現在、クラウドファンディングサイトkickstarterで出資者募集のキャンペーンを実施している。本稿執筆時点では、750ユーロの出資+送料で「BikinTime」を1台入手可能だ。入手に必要な金額はキャンペーンが進むにつれて上昇し、終了後の市販価格は1,700ユーロとなる。出荷開始は2018年4月に予定されている。
“日本版BikinTime”の開発についてAMZALLAG氏と何度もやり取りをしたが、日本の道路交通法を理解してもらうことはできなかった。「BikinTime」のモーターは250Wで、時速25キロでアシストが停止する。これは欧州のほとんどの国で免許なしで乗れる仕様。なのにどうして日本では違法になるんだ?、というのがAMZALLAG氏の主張だった。“日本版BikinTime”の登場は、あまり期待が持てないかもしれない。