ICレコーダーのイメージ

人間の耳のような2つのマイクで、雑音と聞き取りたい音声をうまく区別し、騒がしい場所でも鮮明な録音できる「2マイクノイズキャンセル」機能を搭載したICレコーダー「Voice-Trek DM-750」をオリンパスが2月9日に発売する。ビジネス向けの製品。

3マイクシステム「TRESMIC」を搭載した機種。一般のICレコーダーでは、ざわめきなどの環境ノイズがうるさく肝心の音声が聞き取りにくなるような状況でも、鮮明に録音できる。


仕組みは次の通り。録音したい音声を発する人物がレコーダーの近くで話すと、3つのマイクのうち左右2つで入力レベル差が大きくなる。一方、遠方からとどく環境ノイズは、こうした差が小さい。この違いを利用して、肝心の音声をはっきりとらえられる。

ICレコーダーの仕組み

さらにセンターマイクを加えた3マイクシステムの特徴として、低音域から高音域まで幅広い音域を原音に近い自然な音でのステレオ録音が可能。

ほかにビジネス向けの便利な機能として、音声のない部分は自動で飛ばす「声だけ再生」を備える。さらに聞く、止める、再度聞くという作業を繰り返す議事録などの作成に便利なよう「文字起こし」モードも利用できる。再生再開時に頭切れを起こさないよう、自動で一時停止位置の3秒前から再生できる。

本体にUSB端子を内蔵し、PCへ接続して録音データの転送を行える。付属の充電式電池を装填している場合は、本体内での充電も行える。USB端子を使わない場合は本体に格納し、保護カバーが汚れなどを守る。

あとの特徴は、設定した日時で録音できる「タイマー録音」、録音時に余計な音を拾わない「ローカットフィルター」マイクの指向性を調整できる「ズームマイク」、空間の広さや発言者の人数を感知、自動で録音レベルを調整する「ボイスチェイサー」、録音データの音量を最大限大きくして聞き取りやすく補正する「ノーマライズ」、複数の発言者が混在した場合に小さな音は大きく、大きな音は一定レベル以上にならないよにする「ボイスバランサー」、長時間の録音データを簡単に分割できる「ファイル分割」、録音日時を元に録音ファイルを素早く探し出せる「カレンダー検索」など。さらに「シャドーイング再生」「A-Bリピート再生」「インデックスマーク」といった再生機能もある。

内蔵ストレージの容量は4GB。最大32GBまでのmicroSDHCメモリーカードを挿入可能。オープン価格だが店頭実勢は1万4,018円(税込)。