ウェザーニューズは「猛暑見解2018」を発表した。7月下旬~9月の気温は、平年よりやや高い~高い傾向で、猛暑が続く予想。また、猛暑のピークは現在~7月末頃までと、8月下旬から9月上旬までの2回あるとしている。

■全国的に平年より暑い夏

先週から全国的に猛烈な暑さが続いているが、この暑さは7月いっぱい続く。また、今後9月までの気温は、全国的に平年よりやや高い~高い傾向で、猛暑が続くと予想している。


ウェザーニューズが「猛暑見解2018」を発表

特に、九州北部から東北北部では、高気圧にしっかり覆われるので、平年より気温が高くなる傾向に。一方、沖縄県周辺は台風や湿った空気の影響を受けて晴れる日の少ない時期があり、平年並の予想。

■猛暑のピークは2度

7月下旬~9月は、平年並の暑さと厳しい暑さを繰り返す見通し。特に“猛暑”となるタイミングは現在から7月末頃までと、8月下旬から9月上旬までの2回ある。

この暑さの鍵を握るのは、太平洋高気圧とチベット高気圧。平年に比べると太平洋高気圧の北への張り出しが強く、これが現在から7月末頃まで続くと予想される猛暑の一因となっている。太平洋高気圧は9月になっても日本付近への張り出しが強い状態が続くため、西・東日本の広範囲で残暑が厳しくなりそう。だが、太平洋高気圧の勢力は8月上旬から中旬には弱まるので、暑さは少し収まる予想。

同じ時期にチベット高気圧も勢力を強めて日本付近を覆う見通し。太平洋高気圧とチベット高気圧は広がる高度が違うので、チベット高気圧が日本付近まで張り出すと、上空で重なり合い背の高い一つの高気圧のようになってさらに勢力を強める。

ウェザーニューズが「猛暑見解2018」を発表

今年の夏は、この2つの高気圧の張り出しが重なったタイミングが“猛暑”のピークとなる予想。

なお、この情報は7月18日時点のもの。最新の見解についてはスマートフォンアプリ「ウェザーニュースタッチ」や、ウェザーニュース公式サイトの特設ページ「猛暑見解2018」を参照されたい。

■エリアごとの見解

◆北日本
7月下旬の気温は平年より高い予想。北海道は天気が周期変化し、晴れの日を中心に暑く感じられる。東北は夏空の広がる日が多いものの、上空の寒気の影響でニワカ雨や急な雷雨の可能性も。

8月の気温は東北は平年より高く、北海道は平年並の予想。高気圧に覆われ、晴れた日は厳しい暑さとなる。一方、雲が広がりやすい時期もあり、暑さが少し和らぐタイミングがありそう。

9月の気温は、北海道、東北ともに平年並か高い見通し。特に前半は湿った南寄りの風が流れ込みやすく、台風の影響を受ける可能性もあり、蒸し暑い日が多い予想。後半は天気が次第に周期変化になり、朝晩を中心に秋の気配を感じられそう。


◆東日本
7月の気温は平年より高い予想。内陸ほど気温が上がりやすく、暑さにより、関東甲信の山沿いを中心にゲリラ豪雨にも注意が必要となる。

8月の気温は平年より高い予想。特に下旬は太平洋高気圧が強まる傾向にあり、9月上旬にかけて猛暑のピークとなる。太平洋高気圧の張り出しが弱まるタイミングでは猛暑は一旦落ち着くが、その分、市街地を含めた広い範囲でゲリラ豪雨に注意が必要となる。

9月の気温は、平年並か高い見通し。前半は残暑が厳しく、台風の影響を受ける可能性もあり、蒸し暑い日が続く時期がある。後半は、カラッとした空気をもたらす秋の高気圧に覆われるようになり、朝晩を中心に秋の気配を感じられそう。

◆西日本
7月の気温は平年より高い予想。晴れの日が多く、ムシムシとした暑さとなる。また、九州南部や四国の太平洋側を中心に、湿った空気の影響でゲリラ豪雨が発生する可能性も。

8月の気温は平年より高い予想。特に下旬は太平洋高気圧が強まる傾向にあり、9月上旬にかけて猛暑のピークとなるが、太平洋高気圧の張り出しが弱まるタイミングでは猛暑は一旦落ち着く。その分、市街地を含めた広い範囲でゲリラ豪雨に注意が必要。また太平洋側では、湿った空気の影響でニワカ雨や急な雷雨の起こりやすい時期も。

9月の気温は、平年並の見通し。前半は残暑が厳しく、台風の影響を受ける可能性もあり、蒸し暑い日が続く時期がある。後半は、カラッとした空気をもたらす秋の高気圧に覆われるようになり、朝晩を中心に秋の気配を感じられそう。

◆沖縄
7月下旬の気温は、平年並か低い予想。

8月の気温は平年並の予想。前半は太平洋高気圧の勢力が強く、日差しの照りつける暑い日が多くなる。一方、後半は台風や湿った空気の影響で曇りや雨の日が多く、蒸し暑い日が多い予想。

9月の気温は平年並の見通しで、前半は台風や湿った空気の影響で蒸し暑い日が続く。後半になると、高気圧に覆われて晴れる日が多くなり、段々と暑さは落ち着いていく予想。