MS、テレワークに「バーチャル給湯室」
不要不急の雑談はチームのために重要

新型コロナウイルスの感染拡大が続くなか、Microsoft(マイクロソフト、MS)の開発チームはテレワーク(リモートワーク)でも協力的な環境を維持できるよう、「バーチャル給湯室」など直接業務には関係ない取り組みをしている。公式ブログ「Microsoft Japan Blog」などで明らかにした。

「Office 365」などテレワークの基盤となる製品を開発するMSだが、自社でテレワークを進めるにあたって、システムや機器、セキュリティをどう整えるかといった技術的な側面のほかにも解決しなければいけない課題を挙げている。「チームの生産性を維持」だ。公式ブログでは次のように述べる。


「リモートワークになると、誰かの座席に立ち寄ったり、廊下を歩いたり、グループでランチしたりといったことができなくなります。つまり、チームが簡単に離れ離れになってしまう」

一見するとささやかな困りごとのようだが、MSは真剣に対処法を導入している。次のような内容だ。

・Microsoft Teamsのカルチャーチャンネルを用意し、バーチャル給湯室としてたむろする場に使う
・バーチャルランチやコーヒーブレイクを実施
・チームメイトと確認の電話をする際は外を散歩する
・「犬の鳴き声」や「子どもがウロウロ」といった項目のある電話会議用ビンゴボードを用意する

Microsoft Teams はOffice 365などに含まれるビジネスチャットアプリケーション。MSとしては自社製品を推奨するが、基本となる機能はSlackなどほかの同様のアプリでも代替できる。

このほかのMSの施策のうちバーチャルランチやコーヒーブレイク、ビンゴボードの導入も難しくない。確認の電話の際に外を散歩するのは、住んでいる環境によって困難もあるが、ずっと座ったままでなく場所を変えることは重要と言える。

いずれにしても、テレワークでチームの生産性を維持するためには、直接業務に関係ない部分でも細かな工夫が大切と、MSは考える。

MSの「Visual Studio Live Share」
Live Shareのようなアプリならペアプログラミングから採用面接まで可能
― MSは一部を実践中だ

なお公式ブログでさらに、技術的にテレワークをどう実現するのかといった指南も行っている。これに加えてMSの統合開発環境「Visual Studio」の機能である「Visual Studio Live Share」を活かし、離れていても開発者同士が学び合いながら仕事をするペアプロプログラミングを実現したり、開発者の採用面接をしたりできるとも紹介している。