ピアッジオグループジャパンは、アプリリアのフラッグシップマシンであるスーパースポーツ 新型「RSV4 Factory」の受注を6月9日に開始した。エアロダイナミクスの改善、トルクを増大させたエンジン、進化を遂げた電子制御システムを特徴としている。


フォルムは、極限まで空気抵抗を低く抑えることで、高速走行時のパフォーマンス向上を図っている。気流からライダーを保護する機能が11％向上し、肩部や頭部で上手く逃がす設計に。また、フロントエンドのデザインにより、エアボックス内の気圧が7％上昇し、エンジン性能も向上した。




エルゴノミクスにも注力。新形状の燃料タンク、9mm低くなったサドル、10mm低くなったフットペグの導入により、フェアリングとライダーの一体感が高まり、より自然でリラックスしたポジションで走行することが可能になった。フットペグが低くなったにもかかわらず、左右のグランドクリアランスは1.5度向上している。燃料タンクの形状はブレーキング時に上半身をしっかりサポートして両腕にかかる力を軽減し、コーナリング時の外脚のレストポジションを確保する。



エンジンは最高出力217HP（150.6kW）/13,000rpmを発生する4ストローク 水冷65度 V型4気筒 DOHCタイプ。従来のエンジンからはストロークが52.3mm→53.3mmに拡大されている。クランクシャフトではクランクの半径が大きくなり、アッパークランクケースもストロークに合わせて調整された。これらの変更の結果、エンジン排気量は従来の1,078ccから現在の1,099ccにアップし、トルクも従来の122Nm/11,000rpmから現在の125Nm/10,500rpmに向上。最高速度では305km/hを上回っている。


電子制御システムは、従来モデルに搭載されていたものから更に進化を遂げた。新世代のAPRC（アプリリア パフォーマンス ライド コントロール）は6軸慣性プラットフォームを採用し、極めて細かい電子制御ストラテジーを実現している。


カラーは「アプリリアブラック」でメーカー希望小売価格は308万円。出荷は7月頃から順次開始される予定。

■ RSV4  Factory 主要諸元
エンジン：4ストローク 水冷65度 V型4気筒 DOHC 4バルブ
総排気量：1,099cc
ボア×ストローク：81mm×53.3mm
圧縮比：13.6:1
最高出力：217HP（159.6 kW）/13,000rpm
最大トルク：125Nm/10,500rpm
電子制御マネージメント：APRC（アプリリア・パフォーマンス・ライド・コントロール）、AEM（アプリリア・エンジン・マップ）、AEB（アプリリア・エンジン・ブレーキ）、ATC（アプリリア・トラクション・コントロール）、AWC（アプリリア・ウィーリー・コントロール）、ALC（アプリリア・ローンチ・コントロール）、ACC（アプリリア・クルーズ・コントロール）、APT（アプリリア・ピットレーンスピードリミッター）、6種のライディングモード（Road 3種・Track 3種）
フロントサスペンション：Smart EC 2.0電子制御オーリンズ製NIXテレスコピック43mm径チタンコーティング倒立フォーク、アルミ製ラジアルキャリパーマウント、スプリングプリロード、コンプレッション及びリバウンド調整機能、ホイールトラベル125mm
リアサスペンション：ダブルブレースアルミ製スイングアーム、Smart EC 2.0電子制御オーリンズ製TTXモノショックビギーバックタイプ、スプリングプリロード、ホイールベース、コンプレッション及びリバウンド調整機能、ホイールトラベル115mm


フロントブレーキ：330mm軽量ステンレス製フローティングデュアルディスク、ブレンボ製Stylemaモノブロックラジアルマウント 30mm径 4ピストンキャリパー、ラジアルポンプ


リアブレーキ：220mmディスク ブレンボ製32mm径2ピストンフローティングキャリパー
ABS：ボッシュ製9.1MPコーナリングABS 3マップ、RLM
全長/全幅：2,055mm/735mm
ホイールベース：1,435.8mm
シート高：845 mm
車両重量：202Kg（燃料90％搭載時）
燃料タンク容量：17.9 L