ソニーから分離独立した VAIO は、MVNO(仮想移動体通信事業者)サービスを手がける日本通信との協業を通じ、SIM ロックフリー Android スマートフォン「VAIO Phone(VA-10J)」を3月20日より提供する。日本通信のほか、さまざまな家電販売店や小売店でも販売する予定。なお、イオンが「イオンスマホ」として購入予約の受付を開始した。

日本通信が「VAIO Phone」投入、イオンも予約開始
VAIO Phone(VA-10J)

日本通信は、VAIO Phone 専用の音声通話対応 SIM を用意し、24回分割払いの2プランで販売する。端末の一括購入プランも設定する。各プランの概要と価格(税別)は以下の通り。

【分割払い(端末価格込み)】
・音声通話+上限なし高速定額プラン:月額3,980円
・音声通話+1GBライトプラン:月額2,980円

【一括購入】
・端末価格:5万1,000円

この日本通信の SIM は VAIO Phone 専用なので、ほかのスマートフォンでは使えない。一方、VAIO Phone 自体は SIM ロックフリー端末なので、ほかの MVNO サービス業者などの SIM を挿して利用可能だ。また、無線 LAN(Wi-Fi)接続で使う場合は、SIM を必要としない。

VAIO Phone の開発は、日本通信と VAIO が共同で取り組んだ。ただし、VAIO の関与はデザインおよび一部エンジニアリングの提供にとどまり、日本通信が設計/開発を主導し、製造も行った。VAIO 執行役員の花里隆志氏によると、VAIO は「ベースとなるシャーシ」を提供するなどして、パソコンの VAIO 製品と統一感を持たせつつ味付けをしたそうだ。

日本通信と VAIO の協業を強調 左:三田聖二氏(日本通信 代表取締役社長) 右:関取高行氏(VAIO 代表取締役社長)
日本通信と VAIO の協業を強調
左:三田聖二氏(日本通信 代表取締役社長)
右:関取高行氏(VAIO 代表取締役社長)

ボディは、背面もガラス素材となっており、持った時に剛性感が得られる。側面にはマット仕上げが施されており、手触りがソフトなうえ、ガラス面の光沢とのコントラストを醸し出す。また、5インチ サイズなので女性でも片手で扱いやすいという。

手ごろなサイズ感
手ごろなサイズ感

画面は約5インチ(HD:720×1,280ピクセル表示)液晶で、約1,300万画素のメイン カメラ、約500万画素のサブ カメラを搭載する。防水性/防塵性は備えていない。RAM 容量は 2GB、ストレージ用メモリー容量は 16GB。バッテリ容量は 2,500mAh。プロセッサは動作周波数 1.2GHz のクアッドコア品。Android OS のバージョンは 5.0。

対応モバイル ネットワークは、4G/LTE が 2,000/1,800/800MHz、3G が 2,100/800MHz。Wi-Fi(IEEE802.11a/b/g/n)/Bluetooth(Ver.4.0)による無線データ通信が可能。Wi-Fi/USB テザリングも行える。LTE 対応だが、LTE 上の音声通話サービス VoLTE は利用できない。また、おサイフケータイ/NFC/ワンセグ/フルセグには対応しない。

SIM ロックフリーのスマホ市場で空いているという 「真ん中のストライクゾーンに直球を投げる」戦略
SIM ロックフリーのスマホ市場で空いているという
「真ん中のストライクゾーンに直球を投げる」戦略

おおよそのサイズは高さ141.5×幅71×厚さ 7.9mm、重さは約 130g。ボディ カラーは「黒」の1色。

外観
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