「腐女子のための創作 SNS」を掲げた「pictBLand」のユーザーが5万人を超えたと、運営会社の GMW が発表した。サービス開始から11か月あまりで、少しづつ人を集めて来た。

「腐女子のためのSNS」ユーザー5万人超に、多様化進むソーシャルメディア
ログイン前のトップ画面、内容は閲覧できない

pictBLand は、男性同士の恋愛を描く「ボーイズラブ(BL)」に特化したイラスト、小説を投稿し、評価し合える場だ。ユーザー規模は、日本の創作分野で巨大な存在感を持つ「pixiv」に比べおよそ200分の1に過ぎないが、こうしたサービスがインターネット上に息づいていること自体が、ソーシャルメディアの多様化をあらわしている。

pictBLand はほかの創作 SNS との差異を前面に打ち出している。BL への特化に加え、会員登録なしには閲覧できない仕様や、投稿した作品のきめ細かい閲覧制限機能、作品の模倣、盗作をしにくくするコピー防止機能などだ。

BL の創作にたずさわるユーザーの細かやかな好みに対応し、囲い込みを図るニッチ戦略をとっている。

ここまで対象を絞り込むサービスは冒険のようにも見えるが、海外には先行事例もある。「y!Gallery」は英語圏の BL(あるいは Yaoi)ユーザーのための SNS として歴史を持っている。「deviantART」のような幅広い分野を網羅した創作 SNS が人気を博する一方、ニッチ戦略をとるサービスも併存できるという証明だ。

pictBLand が今後どこまで規模を拡大できるのかが注目される。