米国 Dell はビットコインを支払い方法として導入 |
ビットコインは、銀行や政府の手を介さず、ユーザーが発掘し、取引する「通貨」。取引所と呼ばれるサービスを通じて現実の通貨と交換もできる。為替の変動が激しく、また大手取引所の不祥事などもあり、悪評は絶えないが、一方で革新的な技術として注目を集めている。
Dell は7月18日、ビットコインの取引所と送金サービスを手掛ける Coinbase と連携し、決済手段として導入。宿泊、航空券予約の Expedia やショッピングサイト Overstock.com などに続く動きで、いよいよ身近な買い物にこの「通貨」が使えるとして、話題になっている。
ただし、Dell の日本法人は今のところ、国内への導入は未定としている。今後の計画についても、まったくの白紙状態だという。
もちろん、ビットコインのような新技術に慎重な姿勢を示すのは当然だ。米国 Dell にしても現地でいくつかの先行事例が生まれた後で採用を明らかにしている。
日本ではデジタル同人誌の配信サービスである「DiGiket.com」が主要な電子書店に先駆けてビットコインに対応するなど、果敢な試みはあるが、まだ大企業による取り組みは見られない。
とはいえ、楽天の三木谷浩史社長が、7月にも福岡市での講演で導入に前向きな姿勢を示したとも伝えられ、必ずしも否定的な意見ばかりではない。最近の海外での盛り上がりが呼び水となり、新たな動きにつながる可能性はあるだろう。