米航空宇宙局(NASA)は、火星探査機「Curiosity(キュリオシティ)」の遠隔操作を支援するバーチャル リアリティ(VR:仮想現実)ソフトウェア「OnSight」を、米国 Microsoft と共同開発した。「Windows 10」ベースの眼鏡型ウェアラブル デバイス(HMD)「HoloLens」を使うことで、研究者はまるで火星に立ってキュリオシティを見ているかのような仮想環境でさまざまな操作が行えるという。

NASA と Microsoft、「HoloLens」で火星に降り立てる VR ソフト「OnSight」を共同開発
火星に降り立って探査計画を検討できる

OnSight と HoloLens を組み合わせた VR システムは、NASA のジェット推進研究所(JPL)が Microsoft の協力を得て開発したもの。HoloLens を装着した研究者は、火星に降り立ち、自分の視点からキュリオシティを周辺の地面や景色を背景に眺められる。

ホログラフ技術と 3D 映像を組み合わせており、研究者は歩き回ったり屈んだりすることで、さまざまな方向からキュリオシティが置かれている周囲の岩のようすを自然な方法で確認できる。これにより、キュリオシティに実行させる探査計画を検討しやすくなるという。

JPL は、2015年後半よりキュリオシティ ミッションで OnSight/HoloLens を試験運用する予定。そして、2020年に計画してる火星探査計画やそのほかの火星関連プロジェクトでも活用するとしている。

キュリオシティがこんな風に見えるのかな
キュリオシティがこんな風に見えるのかなな