IT 専門調査会社 IDC Japan は、国内クライアント PC 市場における Windows XP 搭載 PC について、稼働台数の実績と予測を発表した。なお稼働台数とは、出荷と廃棄された台数より算出した現場で利用可能な PC 台数のこと。

発表によると、Windows XP サポート終了の告知が浸透し、法人市場で買い替えが順調に進んだことにより、2013年12月末(2013 2H)での Windows XP 搭載 PC の法人稼働台数は、法人市場の全 PC 稼働台数の17.1%にあたる617万台まで減ったことが分かったという。

進む買い替え--法人市場の XP は6月に240万台まで減少?
国内クライアント PC 法人市場における OS 別稼働台数の予測(出典:IDC Japan)

この数値は同社の前回予測(2013年10月発行)より100万台以上も下回っており、同社は、マイクロソフト、ベンダー、チャネルの買い替えキャンペーンが功を奏して早く買い替えが進んだためとみている。買い替えは2014年に入ってからも順調に進んでおり、2014年6月末(2014 1H)には、法人の全 PC 稼働台数の6.6%、241万台にまで減少するとしている。

一方、家庭市場においても、Windows XP 搭載 PC の稼働台数は、2013年12月末(2013 2H)における家庭市場の全 PC 稼働台数の14.8%にあたる610万台となり、2014年6月末(2014 1H)には、8.7%の351万台に減少すると予測している。

Windows XP のサポートが終了し、セキュリティパッチやアップデートが提供されなくなることで、Windows XP はアタッカーから攻撃される可能性が高まる。IDC Japan の PC、携帯端末&クライアントソリューション リサーチマネジャーの片山雅弘氏は「Windows XP からの買い替えは、法人市場、家庭市場ともに順調に進んでいる。しかし悪意のあるハッカーたちは、(サポートが終了する)4月9日が過ぎるのを待ちかまえている可能性が高い。まだ移行できていないユーザーもできるだけ早く移行すべき」と指摘する。