山梨県の富士吉田市と CATV 富士五湖は、大雪や台風などの防災・災害情報や行政情報など、市民生活に役立つ様々な情報をデータ放送で配信するサービスの開始を決定し、8月8日から試験放送を開始する。

富士吉田市、防災情報を CATV のデータ放送で配信
CATV 富士五湖

新サービスで配信する警報や速報、土砂災害情報は、「公共情報コモンズ」や、気象庁と山梨県が運用する「山梨県土砂災害警戒情報システム」を活用している。自治体主導で地元ケーブルテレビと連携、官民協働でこれらの情報をデータ放送で住民に配信する取り組みは、山梨県内では初めて。

防災情報を配信
防災情報を配信

富士吉田市は、今年2月の大雪の際に、除雪状況や学校情報、避難施設などの状況を、防災行政無線やインターネットのホームページ、facebook、電子メールなどで市民に配信したが、多くの高齢者には、防災行政無線が聞こえづらかったり、Web サイトや電子メールを使えなかったため、全市民に、どのような方法で、必要な情報をタイムリーに届けるか、という課題が浮上した。

そこで、市内の99%以上の世帯・事業所が加入している地元のケーブルテレビ、CATV 富士五湖の配信するコミュニティチャネルのデータ放送で、防災情報を配信することになった。

今回、富士吉田市と CATV 富士五湖は、共同で、メディアキャストのデータ放送システムを新規導入する。8月からの試験放送を経て、本放送開始は今年10月を予定している。

 「公共情報コモンズ」は、総務省が全国に普及促進しているもので、ICT を活用して、災害時の避難勧告・指示など、情報配信を簡素化・一括化し、テレビ、ラジオなどのメディアを通じて、地域住民に迅速かつ効率的に提供する。

土砂災害警戒情報」は、大雨警報(土砂災害)が発表され、土砂災害発生の危険度が高まったときに、市町村長が避難勧告などの災害応急対応を適時適切に行えるよう、また、住民の自主避難の判断の参考となるよう、対象となる市町村を特定して、都道府県と気象庁が共同で発表する防災情報。

緊急情報
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