電気バスの運転席
ワンタッチでワイヤレス充電。バッテリー状態がひとめで分かる。

ケーブルを使わずにバッテリーを満タンにできるワイヤレス充電機能を備えた電気自動車(EV)バスが走行中だ。神奈川県川崎市と、東京都の羽田空港を12月まで行き来している。

電気バス
一見普通のバス

東芝が開発したもの。地上の電源装置から車内に搭載した蓄電池に無線で電気を送れる。運転席でのボタン操作のみで充電を開始する簡単さも特徴。


従来型の「電磁誘導方式」よりも離れた場所から電気を送れる「磁界共鳴方式」に、さらに東芝独自の技術を採用することで、充電場所から若干ズレた場所に駐車しても適切に動作するようになった。

電気バスの充電場所
充電場所はこんな感じ

電気バス充電場所
少しならズレた場所に駐車しても充電ができる

電波を利用する周囲の設備に影響を与えないよう「放射エミッション値」の基準を満たす作りになっている。


このほか1万5,000回以上の急速充放電を繰り返しても劣化の少ない電池を採用しており、観光地や空港の巡回バスなどで頻繁に短時間の充電をしても大丈夫だとか。

今回は、全日本空輸(ANA)グループの社員を乗せ、川崎市殿町と羽田空港内にあるANAの拠点を結ぶ約11kmを走行する。片道を移動するのに必要な電力は約15分で充電できる。また出力が高く駆動装置の性能も向上しているため、高速道路を利用できる。