
「PGS Hardcore」は、ゲームコントローラーが装備されたAndroidスマートフォン。Windows 10とのデュアルブートが可能で、PCゲームを楽しめる。ニンテンドー3DSと同じように、上下に液晶パネルが付いているのも特徴のひとつだ。
ABXYボタンや十字キ―、そしてジョイスティックなど、ゲームに必要なボタン&スティック類を豊富に装備。これにより、ノートPCのキーボード&マウスを操る場合よりも、ゲームをより細かくコントロールできるという。

上下液晶パネルやジョイスティックなどを装備
CPUにはIntel Atom x7-Z8750、GPUにはIntel HD Graphics 600MHz 16-coreを搭載。動きの激しいゲームであっても対応可能だ。

上部に取り付けられたディスプレイはサイズが5.7インチで解像度が2,560x1,440。これはゲーム時のメイン画面として使用される。下部のディスプレイはゲーム時の補助画面やタッチパッドとして使用される他、仮想キーボードを表示してゲームで必要な文字やデータ入力に使用することも。


ゲームにフォーカスするスマートフォンとして、サウンドも重要視されている。「PGS Hardcore」では、5チャンネルサウンドシステムを搭載。臨場感のあるゲーム体験が可能だ。

バッテリーは1回の充電で5時間使用できるという。なお、満充電に必要な時間は約70分だそうだ。

悪くないかな?
「PGS Hardcore」は、ワイヤレスのマウスやキーボード、そしてディスプレイを接続すれば、Windows 10搭載のコンピュータとしても使用可能。RAM容量が8GBでストレージが128GBのSSDなので、オフィスソフトなどを利用して簡単な業務をこなすには何の問題もないだろう。
そしてもちろん、Android 6を搭載したスマートフォンとしても利用可能だ。3G/LTEに対応しており、通話やデータ通信、使いなれたアプリの利用ができる。

開発したのは米国ミシガン州に本拠を置くPGS LAB。同社は現在、「PGS Hardcore」の市販に向けてクラウドファンディングサイトkickstarterで出資者募集のキャンペーンを実施中。本稿執筆時点では、280ドルの出資で「PGS Hardcore」を1台入手可能だ。出荷は2017年5月を予定している。

PGS LABは、廉価版の「PGS Lite」も用意している。こちらはモニターが5.5インチと若干小型。その他、RAM容量がGB、ストレージ64GB、画面の解像度が1,280x720と、控えめスペックに設定されている。Wi-fi専用モデルで、3G/LTEには非対応。入手に必要な出資額は本稿執筆時点で230ドル。

Liteは3G/LTE対応していないのが痛いかも?
いわゆる“ガラケー”全盛の時代、携帯電話のデザインは物理的なキーボードが付いているなど、面白いものが多かった。だがスマートフォンになってからは、どれも“長方形の板”の形をしたものばかり。所有欲をそそる斬新なデザインのものが少なくなっている。
そんななかで、「PGS Hardcore」は、所有欲をそそる興味深いデザインを持っている。ゲームにフォーカスし過ぎかもしれないが、電車でスマートフォンの画面を見ている人の多くはゲームを楽しんでいるのが実情。その人たち向けのスマートフォンがあっても良いだろう。また、ゲーム以外の違った目的にフォーカスしたデザインのスマートフォンがでてくれれば、それを喜ぶ人はいるのではという気がする。
ではどんなデザインが良いのか?と問われてもすぐには思いつかないのだが、時計やメガネではなかったことだけは確かなようだ。