NEDOの防爆ロボット
防爆ロボット、三菱重工業や千葉工業大学が開発を手掛けた

静電気、火花ひとつで大爆発を起こす危険なガスがじゅうまんした場所でも活動できる「防爆ロボット」が登場した。新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)、三菱重工業、千葉工業大学が開発した。

電気を使う機械は思わぬところで火花を散らす。そのためトンネルなどで災害が発生し、いったんガスでいっぱいになると、無人探査機などを送り込みたくても判断が難しかった。


だがNEDOなどが開発したロボットは内圧・耐圧防爆の二重方式でこの問題に対処済み。遠隔操作で動きまわるモデルとしては、日本で初めて防爆電気機器の検定機関による認証を取得した。災害の拡大防止と人命救助に貢献すると見込んでいる。

カメラやガス検知器を備え、人間に代わってトンネル内の空気の状態や崩落状態を把握する機能がある。重さは60kgで、走行速度は毎時1.2km。足のかわりに戦車のようなクローラー(履帯)を複数備えており、傾斜45度の階段でも昇り降りができる。

段差をのぼる防爆ロボット
段差がある場所もこの通り

連続稼働時間は2時間半。最大100m離れた場所から無線で操作できるほか、光ファイバーケーブルをつなげば1,000m離れた場所から有線で制御することが可能だとか。

今後は欧州など海外からも認証を取得し、世界での活躍をめざす。