誰にも見えないスマートフォン「NoPhone Air」

「NoPhone Air」は、誰にも見えないスマートフォン。アンデルセンの童話のように、“正直者にだけ見える”…というわけではなく、本当に誰にも見えない。

誰にも見えないスマートフォン「NoPhone Air」
誰にも見えないスマートフォン「NoPhone Air」発表

「NoPhone Air」は、2015年に販売開始され大人気となった「NoPhone」の最新モデル。「NoPhone」のキャッチフレーズは、「No Camera、No Screen、No Music、No Phone(カメラなし、画面なし、音楽は聞けず、通話はできない)」と無い無い尽しの製品だったが、“うっかりトイレに落としても壊れない”ことや、“充電しなくても良い”ことなどがうけて、高い人気を博した。


誰にも見えないスマートフォン「NoPhone Air」
昨年発売されたオリジナル版の「NoPhone」

誰にも見えないスマートフォン「NoPhone Air」
キャッチフレーズは、
「カメラなし、画面なし、音楽は聞けず、通話はできない」

オリジナル版の「NoPhone」は現在も米国Amazon.comなどで販売されており、iPhoneから「NoPhone」に買い換えたという購入者は、「夜遅くまでSNSを気にして眠れないというストレスから解放された」と喜びの声を上げている。

誰にも見えないスマートフォン「NoPhone Air」
「私もストレスから解放されました
いまでは、夜はぐっすり眠れています」(by カモさん)

今回発表された「NoPhone Air」は、「NoPhone」のコンセプトをさらに前進させた商品。AppleがiPad Airを発表したときには、「より軽く、より薄く」まるでAir(空気)のようになったと言われたが、「NoPhone Air」には重さはなく、厚みもなく、空気そのものであり、Appleより一歩先を行く商品となった。

誰にも見えないスマートフォン「NoPhone Air」
「空気のよう」ではなく、「空気そのもの」

「NoPhone Air」の発表イベントは、2016年9月10日、カナダで開催されたFireside Conferenceで実施された。イベントでは開発チームは次のように語ったという。

「我々は、イヤフォンジャックを廃止した。だがそれだけでなく、その他のすべても取りはらった」

誰にも見えないスマートフォン「NoPhone Air」
「NoPhone Air」発表イベント
イベント参加者は、なぜか皆、笑顔だ

NoPhoneチームは今回も性懲りもなく、クラウドファンディングサイトkickstarterで出資者募集のキャンペーンを実施中。本稿執筆時点では、17人の支援者が合計161ドルの出資をしている。

購入したいと思う人はいないとは思うが、念の為お伝えしておくと、「NoPhone Air」は3ドルの出資で入手可能だ。日本への配送料は別途5ドル必要となる。出荷は2016年12月。ジョークが通じる友人へのクリスマスプレゼントにぴったりのタイミングだ。だが間違っても、iPhone 7を欲しがっている子どもに贈ってはいけない…と、思う。

NoPhoneチームは、出資志望者に対し、「もし地球上のAir(空気)が突然すべて無くなったら、『NoPhone Air』の開発は中止される可能性がある」、と注意を促している。