うどんとソウメンの画像
左:omizy氏がクックパッドに投稿した「ナスとトマトの冷製パスタ風そうめん」
右:アトリエ沙羅氏「簡単 ほっこり優しい味 鶏南蛮うどん」

人工知能(AI)技術では「うどん」と「そうめん」の画像を簡単に区別できるだろうか。AI技術を応用した画像認識コンテストに、レシピアプリ/サービスの「クックパッド」が協力する。クックパッドを使っている人が投稿した多種多様な盛り付け写真などを生かす考えだ。

政府の人工知能技術戦略会議、内閣府、文部科学省が主催する「第1回AIチャレンジコンテスト」に協力するかたちになる。


このコンテストは国内の学生・社会人を対象に、先端のAI技術開発とビッグデータを生かす能力を競う場として開催する。今回はAI技術の応用が盛んな「画像認識」が主題。

クックパッドによると、「料理の画像認識」はAI技術の応用としては比較的難しい領域という。同じ料理でも形状や使っている素材にばらつきが多いため。しかし今回のコンテストへの協力を通じてこの分野の技術が向上すれば、日々のレシピ選びなどに「今までにない新しい体験を生み出せる」と期待する。

クックパッドのイメージ写真
クックパッドはAI技術がレシピ選びに役立つようになると期待する

どのような写真を利用するのだろうか。クックパッドは例をいくつか紹介している。

omizy氏がクックパッドに投稿した「ナスとトマトの冷製パスタ風そうめん」と、アトリエ沙羅さんが投稿した「簡単 ほっこり優しい味 鶏南蛮うどん」を見てみよう。

どちらもとてもおいしそうだ。もちろん人間であれば盛り付け写真だけ見ても、すぐ異なる種類の料理だと分かるはずだが、AI技術で果たして簡単に区別がつくだろうか。丸い器に白い麺、青菜を彩に散らした見た目から、同じようなものとして認識してしまわないだろうか。

異なる種類の料理だと認識するには、何を手がかりにすべきだろうか。麺の太さや色の違い、汁の有無といったところか。そう想像してゆくと、我々人間は普段そもそもどうやって料理の写真をすばやく見分けているのか、少し考え直させられる。

AIチャレンジコンテストの応募受付期間は3月9日まで。5月下旬に大阪大学コンベンションセンターで表彰式を実施予定だ。