「web拍手(うぇぶはくしゅ)」を知っているだろうか。Webサイトを匿名で応援できるボタンで、Facebookの「いいね!」ボタンの先駆けのようなものだ。今から10年以上前に流行したのだが、実はまだ現存する。
web拍手は2003年に登場。技術者の「だんでぃ」氏が作り上げた。Webサイトを管理している人が誰でも簡単に導入でき、画面上のどこにでもボタンを配置できる。
サイトを訪れた人がこのボタンを押すと、応援の気持ちを送れる。短い一言を添えることもでき、メールなどより気軽にメッセージが送れる手段として普及した。
しかしその後、mixi、そしてTwitterやFacebook、LINEなどが順次台頭し、PCではなくスマートフォンの利用が中心になると、個人のWebサイトは目立たなくなり、交流の場としても主役ではなくなって、web拍手も以前に比べ話題にならなくなっていた。
だが今でもweb拍手は存続している。最近は例えばTwitterを使っている人が、web拍手へのリンクを含むツイート(投稿)をプロフィール画面に固定し、肩のこらない連絡手段として生かそうとする例もある。
TwitterやFacebookでは難しい「匿名でメッセージを送りたい」という需要に応えるものだ。
実に10年以上ものあいだ存続している長寿サービス。これからも末永く活躍してほしい。