“ほぼタイヤサイズ”の折り畳み自転車「HELIX」

カナダ トロントに本拠を置くHelix Folding Bikeは、折り畳み自転車「HELIX」の予約受付を開始した。今申し込めば7月下旬~10月には手元に届くという。

“ほぼタイヤサイズ”の折り畳み自転車「HELIX」
“ほぼタイヤサイズ”に折り畳める「HELIX」
ついに予約受付開始!

Helix Folding Bikeは2015年2月に「HELIX」の製品版とされる画像を公開。“ほぼタイヤサイズ”に折り畳める自転車として注目を集めた。その後、2015年9月にはクラウドファンディングサイトkickstarterでの出資者募集キャンペーンをスタートさせ、目標の約19倍の金額を調達して製品化を決定。2016年3月には出荷を開始するとアナウンスしていた。


“ほぼタイヤサイズ”の折り畳み自転車「HELIX」
参考画像:クラウドファンディングキャンペーン開始時の「HELIX」

だが、クラウドファンディングプロジェクトにはありがちなことだが、その後出荷予定は遅れ、2017年1月27日についに(やっと?)出荷予定日が公表され、一般向けの予約受付も開始される運びとなった。

「HELIX」は先に述べた通り、“ほぼタイヤサイズ”に折り畳めるのが売りの自転車。独自の折り畳み機構と、折り畳みでありながら通常の自転車同様に走れる工夫の2つが特徴となっている。

一般的な自転車の折り畳み機構は、“フレームを二つ折にしただけ”というものが多い。これだと折り畳んだとき、ジョイント部分が細くタイヤ部分が分厚い三角の形状となり、一見小さく折り畳めているようでも、実際に部屋の中に収納しようとすると場所塞ぎになることがある。

Helix Folding Bikeは、効率的な折り畳み方法を徹底的に追及し、折り畳んだときの形状がきれいな長方形(上から見た場合)になる機構を開発した。これにより、オフィスのデスクの下など、ちょっとした隙間ににスッキリ収納可能となった。

“ほぼタイヤサイズ”の折り畳み自転車「HELIX」
独自の機構で、折り畳み時のフットプリントを最小に

“ほぼタイヤサイズ”の折り畳み自転車「HELIX」
特殊なフォーク形状などでこれを実現
(画像はkickstarterキャンペーン時のもの)

“ほぼタイヤサイズ”の折り畳み自転車「HELIX」
これによりオフィスのテーブル下や
(画像はkickstarterキャンペーン時のもの)

“ほぼタイヤサイズ”の折り畳み自転車「HELIX」
部屋の隙間に収納可能となった
(画像はkickstarterキャンペーン時のもの)

Helix Folding Bikeによれば、「HELIX」の最終的なサイズ(折り畳み時)は幅68.6 x 高さ58.5 x 奥行き25.4センチとなるという。プロトタイプ公開時や、kickstarterキャンペーン開始時よりも若干大きくなってしまったが、それでも十分小型サイズを維持している。

“ほぼタイヤサイズ”の折り畳み自転車「HELIX」
高さはもう少しあるのでは??

フレームにはチタンを採用。10段変速機搭載モデルでは10.39キロ、11段変速機モデルで11.57キロという軽量ボディを実現した。シングルスピードモデルでは9.89キロと、10キロを切っている。重さもプロトタイプ公開時や、kickstarterキャンペーン開始時より若干重くなってはいるが、それでも十分に軽い。この軽さは折り畳んで持ち運ぶときはもちろん、階段などを「HELIX」を担いでのぼるようなときに、威力を発揮してくれるだろう。

普通の自転車同様に走れる工夫としては、折り畳み自転車としては大き目の24インチタイヤの採用があげられる。これに外装10段または内装11段変速機が組み合わされたことで、通常の自転車と同じように、それなりの距離をそれなりのスピードで走行可能となった。高速走行に対応するため、前後にディスクブレーキも搭載されている。

“ほぼタイヤサイズ”の折り畳み自転車「HELIX」
24インチタイヤと多段変速機の採用で

“ほぼタイヤサイズ”の折り畳み自転車「HELIX」
通常の自転車と同様の走りを実現

Helix Folding Bikeの公式サイトで予約を受け付け中。価格は外装10段変速機付きモデルが1,600ドルで、内装11段変速機付きモデルが1,900ドル。シングルスピードモデルが1,500ドルとなっている。日本への送料が別途130ドル必要となる。

さて、サイズや重さが目標に届かなかったとマイナスの面ばかり書いてしまったが、プロトタイプやkickstarterキャンペーン時よりも改善された面もある。それはデザインだ。細かい点で少しづつリファインされていて、実際に手元に届く自転車もこのような仕上がりであるなら、所有欲を満たしてくれる一台となるだろう。

“ほぼタイヤサイズ”の折り畳み自転車「HELIX」
こちらは、kickstarter登場時の画像
最新の画像と比べると、細部が野暮ったいのがわかる

“ほぼタイヤサイズ”の折り畳み自転車「HELIX」
こちらは最新画像
細かいところが洗練された