屋根付きの自転車「Barbagallo X01」―“夢のクルマ”を目指して

「Barbagallo X01」は、屋根付きの電動アシスト自転車(リカンベントトライク)。“夢のクルマ”を目指して開発されている。

屋根付きの自転車「Barbagallo X01」―“夢のクルマ”を目指して
“夢のクルマ”を目指す電動アシスト自転車「Barbagallo X01」

コンセプトは、温室効果ガスを排出しないにもかかわらず、安全かつ快適でスタイリッシュな“夢のクルマ”。これを実現するために、ベースには電動アシスト機能を搭載したリカンベントトライクを採用した。エコなだけでなく、騒音もあまり発生しない移動手段となっている。


屋根付きの自転車「Barbagallo X01」―“夢のクルマ”を目指して
動力を人力+電動モーターによるアシストにすることで
エコな移動手段に

だが、自転車は自動車と比較すると、搭乗者の安全を守る機能が不足している。これを改善するため、「Barbagallo X01」はトライクにポリカーボネート製のシェルを取り付け、事故に巻き込まれた場合でも搭乗者をある程度は守れる構造とした。シェルはまた、雨や直射日光からも、搭乗者を守ってくれる。

屋根付きの自転車「Barbagallo X01」―“夢のクルマ”を目指して
搭乗者をある程度守るシェル付き

デザインはイタリア人の手によるもの。スタイリッシュで所有欲を満足させるものを目指しているという。

屋根付きの自転車「Barbagallo X01」―“夢のクルマ”を目指して
画像はプロトタイプです

自転車には多くの荷物を搭載できないという欠点がある。だが「Barbagallo X01」では、シート後部に大容量のラゲッジスペースを設置。週末の買い物にも対応可能だ。

屋根付きの自転車「Barbagallo X01」―“夢のクルマ”を目指して
買い物にも対応!

本体の重さは55キロ。以前であればこれだけの車重に加え、搭乗者の体重と買い物の重さを足したものを、人間の足だけで移動させるのは困難だっただろう。だが、バッテリーの高性能化、電動アシスト技術の進化により、このような乗り物が実現可能となった。バッテリーは48Vで30Ahのものを搭載。一回の充電で、最大で70キロのアシストが可能だ。満充電に必要な時間は約4時間となっている。

屋根付きの自転車「Barbagallo X01」―“夢のクルマ”を目指して
一回の充電で、最大70キロのアシスト

価格は1万5,000ユーロ程度から。出荷は2018年6月を予定している。

さて、この「Barbagallo X01」は。当面は、欧州、米国など、「Barbagallo X01」が自転車として認められ、免許なしで乗れる地域を対象に販売する予定とのこと。日本への出荷計画の有無について開発元のBarbagallo Bikecarsに問い合わせているが、残念ながら本稿執筆時までに回答を得ることはできなかった。

「Barbagallo X01」の電動アシストユニットは欧州仕様。このままでは日本の公道を走行できない。また全長が220センチ、幅が80センチあることなどから、日本の道路交通法では自転車としては認められず、ミニカー登録が必要になると考えられる。

とはいえ、雨に(それほど)濡れずに済んだり、駐車スペースがわずかで済んだりなど、「Barbagallo X01」を購入するメリットはいくらもある。日本向け仕様車の登場に期待したい。

屋根付きの自転車「Barbagallo X01」―“夢のクルマ”を目指して
“夢のクルマ”は、日本を走るか?