自転車をカーゴ付きトライクにする「TReGo」

「TReGo」は自転車をトライク(3輪自転車)にトランスフォームする前輪用カーゴ。週末に日用品などをまとめ買いしたり、フリーマーケットに出かけたり、といったライフスタイルを持つ人向けに開発された。取り外せばキャリーカートとして使用できる。

自転車をカーゴ付きトライクにする「TReGo」
自転車をトライク(3輪自転車)にトランスフォームする「TReGo」

牛乳やミネラルウォーター、そしてお米。これらを週末にまとめ買いしたあと、家まで持ち帰るのはかなりの修行だ。自転車で運ぶ場合、前輪上部に取り付けられているバスケットに入れるとバランスが悪くなり、運転しづらくなってしまうことも。


このようなとき、欧米ではカーゴバイクを使用する人も多い。だが、自転車のフロント部分に大きなキャリースペースを持つカーゴバイクは、日本では使いづらいケースも多い。自転車後部にサイクルトレーラーを取り付けるという手もあるが、全長が長くなるため、慣れていないと思わぬトラブルとなることも。

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カーゴバイクは便利だが、日本では乗りづらい場所も多い

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サイクルトレーラーは、走行にコツが必要

「TReGo」は、これらの問題点を解決するために開発された前輪用カーゴ。愛車の前輪を取り外し、「TReGo」と交換することで使用可能となる。取り付けても全長はほとんど変わらないため、カーゴバイクやサイクルトレーラー付き自転車よりも取り扱いが楽なのが特徴だ。

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「TReGo」なら、普通の自転車同様に運転できる

荷物を搭載するキャリアが低い位置にあるのも「TReGo」の特徴。自転車の前輪バスケットに入れるよりも、より安定して走行できる。その他、3輪なので重い荷物を搭載しても自転車が倒れにくい、荷物は前方の2輪で支えるため荷物が重くても安全に運搬できる、などのメリットも期待できる。

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「TReGo」では荷物を搭載するキャリアが低い位置にあるため

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安定した走行が期待できる

マーケットなどに着いたら、前輪部分を取り外し、キャリーカートとして使用。買い物袋を手や肩に下げて歩くよりも、楽に荷物を持ち運べる。取り付け/取り外しには、特許取得のFASTコネクタが採用されており、わずか数秒で操作可能だ。

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マーケットでは、キャリーカートとして利用

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前輪部を外されて、寂しく飼い主(持ち主?)の帰りを待つ、自転車

同様の製品としては、フランス企業が開発したトライク(3輪自転車)「Kiffy」がある。両者のコンセプトはよく似ているが、「Kiffy」が完成車両として発売されているのに対し、「TReGo」は自分の手持ちの自転車に装着できるのが魅力だ。かなり多くのタイプの自転車に装着できるという。

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似たコンセプトを持つ「Kiffy」
こちらは完成車でのみの販売

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「TReGo」は自分の自転車に装着できる

「TReGo」を装着し、愛車をトライクにしてしまうと、機動性が落ちてしまうのではないかと心配する向きもあるだろう。「TReGo」のホイールには、チルト機構が採用されており、ヤマハ「TRICITY」のように、前輪を傾けてカーブできる。2輪車同様とはいかないだろうが、チルト機構を持つ3輪独特の感覚は、それはそれで楽しいはずだ。

 自転車をカーゴ付きトライクにする「TReGo」
ヤマハ「TRICITY」を思わせるチルト機構

 自転車をカーゴ付きトライクにする「TReGo」
スケートボードパークも走れる

開発したのはイスラエルのテルアビブに本拠をおくTReGoチーム。同チームは現在、「TReGo」の市販化に向けてクラウドファンディングサイトkickstarterで出資者募集のキャンペーンを実施中。本稿執筆時点では、635ドルの出資+送料200ドルで「Early Bird」版を入手可能だ。入手に必要な金額はキャンペーンが進むにつれて上昇し、終了後の市販価格は1,260ドルになる予定。出荷は2017年12月に予定されている。

 自転車をカーゴ付きトライクにする「TReGo」
ひゃっほー!!