ファーウェイのイメージ
P10 lite

Appleの「iPhone」を抜き、出荷台数の世界シェア2位に浮上する可能性もあるとうわさの中国「HUAWEI(ファーウェイ)」製スマートフォン。日本でも好調を宣伝している。7月はSIMロックフリー機種のモデル別販売数で最新の「P10 lite」がトップに輝いた。

ファーウェイの躍進は海外で顕著。スマートフォンの世界市場を観測している2つの調査会社、CanalysとStrategy Analyticsによると、出荷台数シェアでは韓国サムスン電子がながらく頂点にあり、2位はAppleだった。だが最近は中国メーカーの台頭が著しく、2017年の4~6月の出荷台数シェアは、3位のファーウェイがAppleと僅差にせまった。


Canalysによる調査のイメージ
Canalysによる調査

Strategy Analyticsの調査イメージ
Strategy Analyticsの調査

もちろんAppleは例年通り9月に新型iPhoneを発表するともっぱらのうわさで、ふたたびファーウェイを突き放す可能性もある。とはいえそれでファーウェイの勢いが止まる訳でもなさそう。

さてファーウェイは日本市場でも販売を拡大しようとしている。すでに複数の携帯電話会社をまたいで使いやすいSIMロックフリーの機種として成功を収めつつある。SIMロックフリーの機種は最近「格安携帯」として注目を浴びるMVNOと組み合わせやすいとして一定の人気がある。

国内の調査会社であるBCNの集計によると、ファーウェイはSIMロックフリーのスマートフォン市場でメーカー別販売数が2016年11月より9か月連続でトップ。7月のモデル別販売数ではP10 liteが1位になっただけでなく、P9 liteが2位を獲得した。いずれもカメラに日本のソニー製部品を組み込むなど、抑えめの価格帯ながら高性能な点が関心を集めている。

ファーウェイのイメージ
P9 lite

日本では多くの人はまだNTTドコモ、KDDI(au)、ソフトバンクといった大手携帯電話会社と契約しているし、欧米に比べても突出してiPhoneの人気が高く、その牙城を揺るがす可能性はさすがに考えにくい。しかしAndroidスマートフォンに限ってみれば、ファーウェイの存在感は、国内でも着実に大きくなっていると言えそうだ。