ビットコインのイメージ
(出典:Coindesk)

仮想通貨「Bitcoin(ビットコイン)」の急騰が話題だ。売買を手掛ける取引所「Coindesk」のデータによると、8月15日時点で4,400ドルを超え、5,000ドルに近づきつつあるように見える。

ビットコインは以前、手数料負担の少ない送金手段として、あるいは一部の店舗やショッピングサイトで決済手段として便利に使えるとして注目を浴びたが、最近は投資対象としての人気が後押ししている。


すっかり金融機関なども注目する仮想通貨の代表格として地位を固めつつあるが、世間の認知を得るまでの道のりは平坦ではなかった。2014年には当時最大の取引所だったMt.Gox(マウントゴックス)が破綻(はたん)。参加する企業などの管理体制に不安も高まり、いったん低迷したかに見えた。ところが支持は根強く、2015年ごろから再び上昇傾向が鮮明になった。

2017年になると、今度は取引量増加に伴う機能の改良を求める声が高まり、その手法をめぐって参加企業などの意見が対立。分裂の可能性をめぐって懸念が広がったが、結局は解消したようだ。8月に新通貨「Bitcoin Cash(ビットコインキャッシュ)」が派生したあとも、ビットコイン本体の伸びは鈍っていない。

かくして複数の危機を乗り越えた実績が、ビットコインに一定の信頼感を与えているのかもしれない。ただそれでも2010年には1ドルを下回る水準で推移していたものが、数年で数千倍になった流れをあらためて考え直すと、多くの人がBubble(バブル)という言葉を思い浮かべるに違いない。この状況はいつまで続くのだろうか。