子どもの頃、紙飛行機を折って、飛ばして楽しんだ経験のある人は多いだろう。だが、大人になって遊んだという人は少ないのではないか。大人になってしまうと、地面に落ちた紙飛行機を拾いに走るのは、しんどいというか、恥ずかしい。
「POWERUP DART」は、そんな大人のための紙飛行機。スマートフォンで操縦できるので、拾いに走る必要がない。米国ニューヨーク在住のShai Goiteinさんが開発した。
スマートフォンで操縦できる
Shai Goiteinさんはこれまでも、紙飛行機をスマートフォンで操縦可能にする「PowerUp」シリーズを開発・販売してきた。以前発売された同シリーズ製品には、カメラが搭載されており、操縦席にいる気分を仮想的に楽しめる「PowerUp FPV」も含まれている。
「PowerUp」シリーズの基本構造はシンプル。前方のメインユニットにバッテリーやBluetoothチップ、そしてモーターなどが入っており、後方のドライブユニットにプロペラや垂直尾翼などが取り付けられている。これを紙飛行機に取り付け、スマートフォンアプリからの指示でプロペラや尾翼を作動させることで、紙飛行機を自由にコントロールできるという仕組みだ。
今回発売された「POWERUP DART」は、その機能をさらにパワーアップしたもの。アクロバット飛行を可能にした。
「POWERUP DART」で可能なのは、ウイングオーバーやバレルロールなど。すでに「PowerUp」シリーズを所有しており、航空ショーで見るようなさらに高度なテクニックを試したい人向けに開発されたものだ。
だが、そのようなテクニックに興味のない人にも「POWERUP DART」はメリットがあるという。以前よりもサイズが小さくなり、飛行音が静かになり、細かいコントロールが可能となったので、用途がより広がったそうだ。
Shai Goiteinさんは「POWERUP DART」を楽しむ場所として、庭や公園のほか、オフィス内をあげている。例えばオフィス内で仕事中に、気になる人のデスクに「POWERUP DART」でメッセージを送れる。
気になる人のデスクに向けて発射
「POWERUP DART」は静かなので、オフィス内で飛ばしても、仕事をしている人の邪魔になることはないそうだ。
…とはいえ、メッセージの伝達にはメールやSNSを使った方が良い気がする
最高速度は時速40キロ。フル充電で約25分の飛行が可能だ。バッテリーへの充電はUSB経由で行い、一回の充電に必要な時間は約10分となっている。
Shai Goiteinさんは現在、クラウドファンディングサイトkickstarterで出資者募集のキャンペーンを実施中。本稿執筆時点では、20ドルの出資と8ドルの送料で「POWERUP DART」を1つ入手可能だ。クリスマスプレゼントに間に合うよう、2017年12月に出荷される予定。