宅配ロボットのイメージ

宅配ロボット「CarriRo Delivery(キャリロデリバリー)」が、「ゆうパック」や日用品を配達する構想が進んでいる。ロボットメーカーのZMPと日本郵便が福島県で12月21日に実験を実施する。

キャリロデリバリーは、クルマの自動運転技術を応用し、人間の代わりに配達ができるようにと開発したロボットだ。クルマよりははるかに小さく、カメラとレーザーセンサーで360度周囲を認識しながら、歩道などを最大時速6kmでゆっくり移動する。人間の職員が離れた場所からロボットを監視し、必要に応じて遠隔操作することも可能。


今回は南相馬市の南相馬スポーツセンターに郵便局、コンビニエンスストア、住宅に見立てた拠点を設け、その間をキャリロデリバリーが行き来して荷物を運ぶ。ローソン、東北日立とも連携する。

ますます少子高齢化が進み、人手不足が深刻になる日本にとって、配達員の少なさを自動化で補うという考えは、もはや素晴らしい未来の夢というより切実な需要になりつつある。しかし、ただクルマの自動運転技術が進むだけでは「ラストワンマイル」とも呼ぶ住宅周辺への出入りが難しい。また空を飛ぶドローン(無人航空機)は運べる荷物が少ないなどの制限がある。宅配ロボットにはこの隙間を埋めるような役割を期待したい。