
■発生回数は昨年並
ゲリラ豪雨は7月から9月の間に、全国で3,852回発生する予想。発生回数は全国平均で過去4年平均の9割で、発生が少なかった2017年とほぼ同程度とみられている。

西日本では、2017年比・過去4年平均比ともに増加する地域が多く、徳島県(98回)は、2017年比2.4倍、過去4年平均比2.7倍予想となっている。また、広島県では156回、福岡県や京阪神は200回以上発生する見通し。
その他では愛知県は78回、東京都は144回、宮城県は15回程度の予想となっている。
■今年はスタートダッシュ型
今シーズンのゲリラ豪雨は“スタートダッシュ型”で、シーズン前半に集中して発生するとみられる。7月中旬から8月中旬だけで、全体の約7割が発生する予想。
8月上旬までは、湿った空気の影響を受けて、ゲリラ豪雨が発生しやすくなる。8月中旬~9月上旬は太平洋高気圧に覆われるため、東・北日本を中心に発生回数は比較的少なくなる見込み。
■西日本で増加傾向
今シーズンは、エルニーニョやラニーニャの発生はない見通し。太平洋高気圧が平年よりもやや北に強く張り出す傾向にあるため、高気圧の縁にあたる西日本では湿った空気が流れ込みやすく、ゲリラ豪雨の発生回数が多くなる予想。
一方、高気圧に覆われやすい東日本や東北は、比較的ゲリラ豪雨が多発することはない見込み。また、北海道は低気圧や前線の影響を受けやすいため、発生回数は少なくなるとみられている。
2018年の「ゲリラ豪雨傾向」について詳細は、ウェザーニュースWebサイトの特設ページ「ゲリラ豪雨は8月中旬にかけ集中 大阪や福岡は200回以上の予想」を参照されたい。
■エリア別のゲリラ豪雨傾向
◆北日本
北日本のゲリラ豪雨の発生回数は、2017年と同程度の予想。
東北は太平洋高気圧の北への張り出しが強く、湿った空気の影響を受けにくいため、ゲリラ豪雨の発生はやや少なくなる見込み。特に高気圧に覆われやすい8月は、発生回数が少なくなっている。
北海道は度々低気圧や前線の影響を受けるため、雨や曇りの日が多くなる。晴れたタイミングでゲリラ豪雨が発生し、8月下旬や9月下旬に発生回数が増加する予想。
◆東日本
東日本のゲリラ豪雨の発生回数は、ゲリラ豪雨の少なかった2017年並で、過去4年平均と比べると半分以下の地域がほとんどとなる。
8月上旬までは湿った空気の影響を受けるため、ゲリラ豪雨が発生しやすくなる。その後は段々と高気圧に覆われ始めるため、発生回数は減少傾向となり、お盆休みにゲリラ豪雨が多発する可能性は低いとみている。
9月に入ると台風や前線、低気圧の影響を度々受けるため、発生回数はさらに減少する見込み。
◆西日本
西日本のゲリラ豪雨の発生回数は、2017年比・過去4年平均比ともに増加する地域が多い予想。特に広島県では156回、福岡県や京阪神は200回以上発生する見通し。
ゲリラ豪雨はシーズン前半に集中発生し、8月は高気圧の縁を流れる湿った空気の影響で、東・北日本よりも発生しやすくなり、お盆休みもゲリラ豪雨が発生する可能性がある。
9月になると、台風や前線、低気圧の影響を度々受けるため、ゲリラ豪雨の発生回数は急激に減少する見通し。