
山本さんは「立ち猫」で知られるネコ写真家。島のネコや街のネコなど、外で暮らすネコたちの見事な立ち姿をカメラに収め、作品として発表されています。

美しく、凛々しい立ち姿!
山本さんの「立ち猫」は、立ち姿のバリエーションが豊富なのが特徴。凛々しく立つネコたちはもちろん、四足歩行から二足歩行に進化しつつあるネコや、他の子たちに二足歩行を教えているネコなど、様々なシチュエーションにある「立ち猫」が紹介されています。


「こうして、こうニャ!」
なかには両手を広げて相手をコーナーに追い詰めるボクサーのような姿のネコも。この子は単に「後ろ足だけで立てる」と気付いたに留まらず、「フリーになった前足って、いろいろ使える!」と知ってしまった可能性があります。そうだとしたら近い将来、ネコから新たな生物へと進化を遂げてしまうかも?

山本さんは外ネコと遊んでいるときに、そのネコが立ち上がる場面に遭遇。その瞬間、「ネコって、たくましいな」と感じたのだそう。同時に、「ネコって、人間みたいだ」とも感じたそうです。そのときから、山本さんは「立ち猫」を撮影テーマのひとつに設定されたのだとか。

「お早いお着きだニャ」
実はネコが立っている時間は0.5秒ほど。そのわずかな瞬間を逃さないように、山本さんはつねにネコに話しかけ、コミュニケーションを取り続けているそうです。
「ネコに話しかけ続ける」と聞くと、頭の中に「?」が浮かんでしまう人もいるでしょう。でも山本さんにとってネコたちは、島にひとりでいるときに向き合ってくれる、大事な存在。ネコはネコで自分の生活もあっていろいろ大変なのに、それを押しても付き合ってくれる律儀な隣人(?)で、話しかけることに違和感はない…というか、当然のことなのだそうです。

「踊れば、元気がでるニャ」
山本さんは海外でもネコを撮影されています。例えば、タイのワットポーでも2足歩行の立ち猫を発見。カメラに収めています。

山本さんは、タイでネコに追いかけられたのだとか
同じポーズをとっているネコでも、背景が違うと、そのポーズの意味も違って見えます。例えば日本の島で両手を挙げているネコは、何かに勝利し、ガッツポーズをしているように見えます。

でもタイで同じポーズをとっているネコは、雨乞いをしているようにも。

タイでの雨乞いは、かごに入れたネコに水をかけながら行われます。数年前には「生きているネコに水をかけるのは虐待ではないか」ということで、ネコのかわりにドラえもんを使ったというニュースが流れました。
山本さんの写真には背景もしっかり写されているので、それがこのニュースを想起させ、「ネコが雨乞い」といった想像(妄想?)をかきたてるのかもしれせん。

山本さんが撮影されるのは「立ち猫」だけではありません。「脱力猫」もテーマのひとつに設定されています。

「20代はいいわね。寝て起きればす~ぐ治るんだから」
今回開催される写真展は、そんな山本さんの「立ち猫」や「脱力猫」のほか、多くの外ネコたちの写真が展示されるイベント。A0サイズ2枚、A1サイズ2枚、A3サイズ20枚、A4サイズ10枚のネコたちを楽しめます。この枚数は見応えがありそう。
また、山本さん以外にも、simabossnekoさん、p_nyanco22さん、ねこのおかんさん、松嶋安恵さん、大畑幸信さん、半田徹雄さん、Yoshiko Kanzakiさん、栄ちゃんと愉快な仲間さんら、計8名のネコ写真家さんたちの作品も展示されます。こちらは合計でA2サイズ3枚、A3サイズ38枚、A4サイズ22枚と、やはりたっぷりのネコたちを堪能できそうです。

■「平成最後の!猫色色」開催概要
開催期間:2018年12月14日~16日
開催時間:11時~19時まで(最終日17時まで)
開催場所:アトリエ1616
入場は無料です。
最近は、「クリームキッチン」などのカフェもできて、おしゃれスポットとなりつつある(?)通天閣周辺。お散歩がてら、立ち猫を見に行かれてはいかがでしょうか?

(記事中の画像は山本正義さんの許諾を得て、山本正義さんのInstagramから転載させて頂きました)
住所:大阪府大阪市浪速区恵美須東1丁目16-16