三菱ビルテクノサービス「ELE FIRST-i plus」
出典:三菱電機ビルテクノサービス

エレベーターのボタン操作は、買い物袋を両手に持ってると不便だし、多くの人が触るから衛生面も気になるし、できれば避けたい。そんな願いをかなえてくれるサービスを三菱電機ビルテクノサービスが実用化している。

三菱エレベーターの所有者、管理者向けリモートメンテナンス契約「ELE FIRST-i plus」のオプション「スマートフォンサービス」がそれだ。2019年4月に開始した。


このサービスでは、エレベーターの利用者が、専用アプリケーションをダウンロードしたiPhoneやAndroidスマートフォンを持って近づくと、自動でエレベーターを今いる階に呼び出し、あらかじめ登録した行先階へと移動できる。

仕組みとしては、各階にあるエレベーターの出入り口に発信機が備わっており、スマートフォンが近づくとBluetoothで認識。インターネット回線を通じて制御を行う。

三菱ビルテクノサービス「ELE FIRST-i plus」
出典:三菱電機ビルテクノサービス

アプリには車いす利用者向けの設定もあり、これを有効にすると、扉の開閉速度が通常よりゆっくりになり、開いている時間も通常より長くなる。

これまで世界各国の大学や企業が、エレベーターの利便性や衛生上の問題に対処する目的で、非接触センサー搭載のボタンを開発したり、足で踏んで操作するスイッチを考案したり、さまざまな工夫を行ってきた。

しかしELE FIRST-i plusのように、自宅や勤務先などよく使うエレベーターの操作を、スマートフォンのアプリで事前設定しておくのは実に効率的な解決法。今後の広がりに期待したい。