楽天 「新型コロナウィルスPCR検査キット」販売開始
新型コロナウィルスPCR検査キット

楽天は「新型コロナウィルスPCR検査キット」を販売開始した。楽天の出資先のひとつであり、遺伝子検査キットを手掛けるジェネシスヘルスケアと連携し、医療法人社団創世会の協力を受けて開発した。

国立感染症研究所のPCR検査法を厳守した解析法を採用している。まず東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県、茨城県の法人を対象に取り扱う。定価は1万4,900円(税込)としているが、購入数に応じた特別価格も設定する。


厚生労働省が新型コロナウイルス感染症について相談、受診すべき目安として挙げている特定の症状は出ていないが、不安を感じている従業員が多い企業や団体向け。

利用方法は次の通り。まず企業や団体は、キットを従業員などに配布する。続いて受け取った人はそれぞれ同封の説明書に従って自宅で検査試料(サンプル)を採取し、防漏性容器に収める。さらに容器を三重密封できる封筒に入れ、封をして目安として2時間以上経過してから、企業や団体が指定する場所に置いた専用回収ボックスに入れる。

楽天の「新型コロナウィルスPCR検査キット」回収ボックス
回収ボックスのイメージ

その後ジェネシスヘルスケアが試料を回収し、検査を行う。検査から結果通知までにかかる日数は最短即日から約3日以内(土日祝除く)。

キットを利用した人は試料の中に、新型コロナウイルスに特徴的なRNA配列が含まれているかどうか判定を受けられる。企業や団体は結果をもとに、社会的状況も考慮しながら方針を決め、適切に対応すべきとしている。

なお、厚生労働省が新型コロナウイルス感染症に関する相談、受診の目安として挙げている症状の出ている人はこのキットを使えない。

楽天グループでも試験導入を進め、法令上または社会インフラとして事業の継続が求められる携帯電話事業や物流事業、金融事業に関わる分野を中心に、希望者に提供する方針。今回、企業、団体などの法人を対象に販売を始めたが、その需要や医療提供態勢などへの影響を注視しながら5月以降に順次提供地域の拡大を予定する。