トヨタはコンセプトカー「Aygo X prologue(アイゴ X プロローグ)」を欧州で発表した。
「アイゴ」は、トヨタが欧州で販売するAセグメントの乗用車。ヤリスよりも格下のモデルで、遊び心に溢れた若い人をターゲットにするため現行の二代目には「忍者顔」とも呼ばれる独特なXデザインのフロントフェイスが与えられている。
Xデザインのユニークなフロントフェイス
今回発表された「アイゴ X プロローグ」は、いわゆる“エントリーカー”であっても、際立ったデザインをドライバーに提供できることを示すコンセプトカー。従来の「アイゴ」の資質を受け継ぎながらも、より大胆でスパイスの効いた一台になることを目指している。
外観上の大きな違いはホイールまわり。大径ホイールや張り出しの強い(かのように見える)フェンダーなどを与えられた「アイゴ X プロローグ」は、車格の違いを超えて「C-HR」にも似た力強いエクステリアを獲得した。
ホイールの大径化によりアイポイントは高くなり、ドライバーはよりよい視界を得られる。また、走破性の向上も期待できる。
忍者のようだったフロントフェイスは独自形状のヘッドライトと、左右のヘッドライトをつなぐLEDストライプによってぐっとシャープな別人の顔となった。さらにフロントグリルやフォグライト、スキッドプレートなどで構成されたフロントデザインは、このクルマを実際よりも低重心で幅の広いものに見せている。
車体色はフロント部分が「スパークリングチリレッド」でリア部分が「ブラック」の2トーンという、欧州の一部の人たちに人気のカラースキーム。日本人にとっては2015年に発売されたプジョーの「208 GTi 30th Anniversary」を想起させる配色となっている。
「アイゴ X プロローグ」とは逆にリアをレッドにした配色
報道発表資料中でトヨタは「アイゴ X プロローグ」について、「欧州の人たちのために、欧州でデザインされた」クルマだと述べている。日本で発売される可能性は低そうだが、エントリーカーにも際立ったデザインを与えるというコンセプトが日本向け製品のデザインにも活かされることを期待したい。