MINIとポール・スミスがコラボした「MINI STRIP」 持続可能社会の実現に向けてMINIを“ストリップ”

MINIとポール・スミスがコラボレーションを実施し、ワンオフモデル「MINI STRIP」を8月12日にロンドンで世界初披露した。「持続可能性、透明性、シンプルさ」にフォーカスし、持続可能性実現の問題に対して革新的なアプローチを行っている。

設計プロセスは3ドアのMINI Cooper SE を“ストリップ”し、本質的な構造にまで削ぎ落とすことからスタート。その後、クラシックなMINI Cooperの形状は活かしつつデザインを再構築し、ポール・スミスが絶対に必要だと考える要素のみを残してミニマルな外観に仕上げたという。


エクステリア

エクステリアデザインでは、ボディはカラー塗装を施さず、腐食防止のための透明な薄いフィルムを貼っただけの状態とした。亜鉛メッキ鋼板には、工場での研削痕をあえてそのまま残している。

MINIとポール・スミスがコラボした「MINI STRIP」 持続可能社会の実現に向けてMINIを“ストリップ”

アドオンパーツのボルトは、解体が簡単で、耐用年数が過ぎた後も原材料としてリサイクルできるようになっていることを表現。これは自転車愛好家でロードバイクの各パーツを自分で交換することも楽しむポール・スミス氏からインスピレーションを得ているという。

インテリア

持続可能性を最優先に考え、従来のレザーやクロームに代わって、コルク、ゴム、再生プレキシガラスなどのリサイクル素材や再生可能素材を採用。むき出しでありながらシンプルな美しさを実現した。

MINIとポール・スミスがコラボした「MINI STRIP」 持続可能社会の実現に向けてMINIを“ストリップ”

車がどのように解体されて再利用されるのを示すため、ステアリング・ホイールではアルミニウム素材を意図的に露出させ、かつボルトが見える仕上がりとしている。

MINIとポール・スミスがコラボした「MINI STRIP」 持続可能社会の実現に向けてMINIを“ストリップ”

シンプルなだけでなく、ポール・スミスらしいひねりも随所に加えられている。ポール・スミスを代表するシグネチャーストライプがインテリアに配されたり、ネオンカラーのアクセントが追加されたりしている。

MINIとポール・スミスがコラボした「MINI STRIP」 持続可能社会の実現に向けてMINIを“ストリップ”

エクステリア・インテリアにはポール・スミス氏のサインが配された。また、充電リッドにはポール・スミス氏が描いたコネクターのドローイングが施されている。

ポール・スミスを代表するシグネチャーストライプ

ポール・スミスを代表するシグネチャーストライプ

ポール・スミス氏は「MINI STRIP」について次のように語っている。

「アイコニックなMINIを再考する機会を与えられたことにとても感謝しています。私は既存のMINIを知っていますし、愛しています。しかし、過去を尊重し未来を見据えたことで、私たちは非常に特別なものを生み出すことができました。またMINIチームが私に自信と自由を与えてくれたことで、車両のデザインに対するアプローチを違った角度から考えることができたので、大変光栄に思っています。基本に立ち返り、モノを減らし、車両を分解することで、私たちは本当にユニークなものを作り上げたと思います」