米国オレゴンに本拠をおくArcimotoが「Mean Lean Machine」というコードネームを持つ電動トライク(プロトタイプ)を発表しました。2022年第4四半期に販売を開始するとしています。
Arcimotoは2人乗りの3輪電動ビークル「FUV」シリーズで知られる企業。「地球温暖化と、食料品の買い物に対応する」というモットーを掲げ、環境を守るためにクルマを手放したいと考える人に対して、週末の買い物や子どもの送り迎えのできる新しい選択肢を与えています。
今回発表された「Mean Lean Machine」は「FUV」シリーズ同様にフロント2輪の電動ビークル。「FUV」シリーズは電気自動車でしたが、「Mean Lean Machine」は人間の脚力も動力として活用する電動バイクタイプの乗り物とされ、さらなる環境性能のアップを目指しています。
製造時の環境負荷が低いのも「Mean Lean Machine」のメリット。Arcimotoによれば1台のハマーまたは2台のテスラを製造するのと同じ量の材料で、Arcimotoの「FUV」を8台、「Mean Lean Machine」なら100台製造できるのだとか。
「Mean Lean Machine」は、走行時のエネルギーも少なくて済みます。「FUV」シリーズよりもずっと軽量なため、より遠くまでの走行が可能。スペックシートによれば航続距離は最長で320km以上になるとされています。
ユニークなのはその充電方法。人間がペダルを漕ぐことで充電できます。米国ではコロナ禍でフィットネスバイクの需要が高まっていますが、それらの多くは家庭用のコンセントに接続する必要が。これに対して「Mean Lean Machine」であれば、ペダルを漕いでエクササイズをしつつ、翌日に街中を移動するためのエネルギーを発電できます。
走行時にはこのペダルはアクセルのように機能。激しく漕ぐとスピードがあがり、ゆっくり漕げば速度は下がる仕組みとなっています。その感覚はとてもナチュラルなのだとか。
エコ活動を長続きさせるには楽しくなければならないというのもArcimotoのモットー。「Mean Lean Machine」では3輪すべてにハブモーターを搭載しており、独自のリーニング機構と組み合わせることでエコなだけでなく走行を楽しめる電動バイクとなる予定です。
また、「食料品の買い物に対応する」というモットーも達成するため、「Mean Lean Machine」には2人乗りバージョンもラインアップされる予定なのだとか。
現在、Arcimotoは公式WebサイトでArcimoto「Mean Lean Machine」のプリオーダーを受け付けています。詳細なスペックについては順次公開するとしています。